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    心が洗われるピンクの絶景。西オーストラリア「ハット・ラグーン」で過ごす、何もしない贅沢な時間。

    都会の喧騒、鳴り止まない通知音、締め切りに追われる日々。僕たち現代人は、いつの間にか「何もしない時間」を忘れてしまったのかもしれません。ふと、そんな思いが頭をよぎったのは、いつものようにカウンターでグラスを傾けていた夜のことでした。次に行くべき土地はどこか。地図を広げ、指でなぞっていると、オーストラリアの西海岸に奇妙な形の湖を見つけたのです。その名は「ハット・ラグーン」。添えられた写真には、信じがたいほど鮮やかなピンク色の水面が広がっていました。

    「地球上には、まだこんな景色が残っているのか」

    その瞬間、僕の心は決まりました。このピンクの湖のほとりで、ただ空と水と向き合う。情報を詰め込むのではなく、心を空っぽにする旅がしたい。そんな贅沢を味わうために、僕は西オーストラリア行きのチケットを手配したのでした。それは、忘れかけていた感覚を取り戻すための、魂の浄化の旅の始まりでもありました。今回は、そんな僕、旅ライターの太郎が体験した、ハット・ラグーンの幻想的な世界と、そこで過ごす心穏やかな時間について、少しばかりお話しさせてください。

    このような魂の浄化を求める旅は、バイロンベイでのビーチヨガでも体験することができます。

    目次

    ピンクの湖への道程:コーラル・コーストを北上する旅

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    ハット・ラグーンへの旅は、単なる目的地への移動にとどまりません。道中そのもの、つまりロードトリップ自体がこの旅の大きな魅力の一つなのです。西オーストラリアの州都パースから北へ約500キロ、果てしなく続く一本道とどこまでも青いインド洋を横目に、自由気ままなドライブが始まります。

    パースから始まる長い序章

    旅のスタート地点は、世界で最も孤立した都市とも称されるパース。しかし、「孤立」という言葉が似つかわしくないほど、この街は洗練され活気に満ちています。ゆったりと流れるスワン川、広大な緑が街に潤いを与えるキングスパーク。まずはこの美しい都市で旅の準備を整え、レンタカーに荷物を積み込みます。

    ナビに目的地を設定し市街地を抜けると、風景は一変。見渡す限りの低木が茂るブッシュランド、時折行き交う巨大なロードトレイン、そして「カンガルー注意」の標識。このオーストラリアらしい景色の中をひたすら北上していきます。窓を全開にして、乾いた風と燦々と降り注ぐ太陽の光を浴びながら走る時間は、日常のストレスを洗い流す最高のデトックスとなります。カーステレオから流れるお気に入りの音楽が、旅気分を一層盛り上げてくれました。

    寄り道こそ旅の醍醐味:魅力あふれる立ち寄りスポット

    パースからハット・ラグーンまでは車で約6時間。しかし、この道をただ真っ直ぐ目指すだけではもったいない。途中には、地球の神秘を感じさせる個性的なスポットが点在しています。

    奇岩群が織りなす異世界「ピナクルズ」

    まず訪れたいのが、ナンバン国立公園内にある「ピナクルズ」。砂漠から無数の石灰岩の柱が突き出る様子は、まるで月面や古代遺跡のようです。数百万年前、この地が海の底だった時代の貝殻などが堆積してできた石灰岩が、長い年月の風雨で浸食され、この独特な形状に成長しました。

    車で回るドライブコースをゆっくり進むと、次々に趣のある岩が現れます。夕暮れ時に訪れると、オレンジの光が岩の表面を染め、長い影が伸びる幻想的な風景に心を奪われます。ここに立つと、地球の壮大な歴史と人間の存在の小ささをひしひしと感じさせられます。

    スポット名ピナクルズ (The Pinnacles)
    所在地Nambung National Park, Western Australia
    アクセスパースから車で約2時間
    見どころ砂漠からそびえる無数の奇岩群、夕暮れの光景
    注意事項国立公園の入場料が必要。夏は強い日差しとハエに注意。

    野生動物との触れ合い「ジュリアン・ベイ」

    海岸線に戻りさらに北へ進むと美しい港町ジュリアン・ベイが現れます。ここは野生のアシカやイルカと出会えるスポットとして有名です。ボートツアーに参加すれば、人懐っこいアシカと泳ぐ貴重な体験も可能です。

    ツアーに参加しなくても、桟橋を散歩したりビーチでゆったり過ごしたりするだけで、この街の穏やかな空気感を楽しめます。インド洋に沈む夕日を眺めながら、地元のパブで冷えたビールを一杯。そんな素朴なひとときが旅の疲れをやさしく癒してくれます。

    旅の拠点「ジェラルトン」

    ハット・ラグーンを目指す多くの旅人が拠点にするのが、コーラル・コースト地域最大の街ジェラルトンです。活気あふれる港町で、スーパーマーケットやレストラン、宿泊施設が充実。長距離ドライブの疲れを癒し、翌日からの冒険に備えるのに理想的な場所です。

    私もここで一晩泊まりました。海沿いのレストランで名物のロックロブスターを味わい、地元ワインで喉を潤す。旅先での美味しい食事とお酒は最高の活力になります。ジェラルトンには、第二次世界大戦の戦没者を追悼する「HMASシドニーIIメモリアル」などもあり、時間に余裕があればこの街の歴史や文化に触れてみるのもおすすめです。

    スポット名ジェラルトン (Geraldton)
    所在地Geraldton, Western Australia
    アクセスパースから車で約4時間半
    見どころHMASシドニーIIメモリアル、美しい海岸線、多彩なレストラン
    ポイントハット・ラグーンやカルバリ国立公園への拠点に最適。

    ついに現れるピンクの世界

    ジェラルトンでしっかり休息を取り、いよいよ最終目的地ハット・ラグーンへ。街外れから広がるオーストラリアらしい壮大な風景が戻ってきます。しかしこれまでとはどこか異なる期待感に満ちた空気が漂い、非日常的な光景に出会える胸の高鳴りがアクセルをより強く踏ませました。

    そしてその瞬間は突然訪れました。ゆるやかなカーブを抜けた先に、乾いた大地の向こう側に信じ難いピンク色の帯が横たわっていたのです。思わず「うわっ」と声を上げ、路肩に車を停めました。写真で見たあの色以上に鮮やかで、生き物のように生命力を感じさせるピンク。それはまるで、地球が密かに蓄えていた秘密のパレットを静かに披露してくれたかのような光景でした。

    ピンクの湖、ハット・ラグーンの神秘

    目の前に広がる光景はあまりにも非現実的で、まるで異世界に迷い込んだかのように感じられます。なぜ、この湖はこんなにも鮮やかなピンク色をたたえているのでしょうか。その秘密を知ることで、この湖への畏敬の念はさらに強まります。

    自然が創り出した壮大な芸術作品の秘密

    ハット・ラグーンがピンク色に見える主な理由は、湖水に生息する「ドナリエラ・サリナ(Dunaliella salina)」という微細な藻類にあります。この藻類は非常に高い塩分濃度を好む特殊な生物で、強烈な太陽光から身を守るためにβ-カロテンと呼ばれる赤やオレンジの色素を大量に生成します。これはニンジンやカボチャに含まれるカロテンと同じ成分です。

    つまり、この湖は小さな生命たちが太陽の光を浴びながら作り上げた、自然の巨大なアートと言ってよいでしょう。偶然と必然が織りなす奇跡の色合いに触れると、単なる美しさの感動を超え、生命の神秘に対する畏敬の念が湧き上がってきます。このβ-カロテンは食品の着色料や化粧品、サプリメントなどにも利用されており、ハット・ラグーンの周辺には藻類の養殖や収穫を行う施設も存在しています。

    時間と光が奏でる色彩のシンフォニー

    ハット・ラグーンの魅力は、その色彩が一様でないことにあります。訪れる時間帯や天候、観る角度によって、その表情はまるで万華鏡のように変わります。

    • 早朝: 夜の静けさが残る早朝には、湖はやわらかなパステルピンクに染まります。朝靄がかかると幻想的な雰囲気が増し、まるで夢の世界にいるかのような感覚に包まれます。
    • 日中: 太陽が高く昇る頃には、湖は最も鮮烈な色合いを見せます。青空とのコントラストが印象的で、鮮やかなサーモンピンクやマゼンタピンクが広がります。これこそがハット・ラグーンの代表的な景色です。
    • 夕暮れ: インド洋に沈む夕陽が空をオレンジや紫に染め、その光を受けた湖面は燃えるような赤色に変わります。まさに一日の終わりを告げるドラマチックで感動的な光景です。
    • 天候による変化: 曇りの日には光が拡散され、湖はミルキーで優しいピンク色に変わります。この柔らかな色合いはまた違った趣があり、心を落ち着かせてくれます。晴天の日とは異なる穏やかな表情を見せてくれます。

    季節によって塩分濃度や藻類の活性が変わるため、色の濃淡も変化すると言われています。訪れるたびに異なる「一期一会」の色に出会えることこそ、ハット・ラグーンが旅人を魅了してやまない所以なのです。

    ハット・ラグーンでの過ごし方:ただ、そこにいるという贅沢

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    この場所に立つと、多くの人が「何をすればいいのだろう?」と考えるかもしれません。しかし、ここでの最高の楽しみ方は、まさに「何もしないこと」にあります。時間の流れを忘れ、五感を研ぎ澄ませてこの大自然と一体になることこそ、現代の私たちにとって最も贅沢な時間でしょう。

    湖畔に佇んで心と向き合う

    ジョージ・グレイ・ドライブ沿いには、車を停めて湖を眺めることができる展望ポイント「ピンク・レイク・ルックアウト」があります。まずはここで車を停め、エンジンを切りましょう。そして静かに湖を見つめてください。

    耳に届くのは、風に揺れるブッシュの音と時折響く鳥のさえずりだけ。目の前に広がるピンクの湖と無限に続く青空のパノラマは、日々の悩みや仕事のプレッシャーがいかに小さなものかを教えてくれます。

    深く息を吸い込み、ゆっくりと吐き出す。それだけの行為がこれほど心地よいものだとは思わなかったでしょう。思考が澄み渡り、心が静かに落ち着いていくのが感じられます。これは一種の瞑想(マインドフルネス)にも似た体験。自分の内面に静かに向き合う、貴重なひとときです。

    小さな漁村ポート・グレゴリーの素朴な魅力

    ハット・ラグーンのすぐ西側には、ポート・グレゴリーという小さな漁村があります。かつて捕鯨基地として賑わったこの村は、今ではまるで時間が止まったかのような穏やかな空気に包まれています。

    人口は約100人の小さなコミュニティで、ピンクの湖の隣で人々はインド洋の恵みと共に静かに生活しています。ジェネラルストアやカフェに立ち寄ってみるのもおすすめ。親しみやすい地元の人々との何気ない会話が、旅の思い出をより温かく彩ってくれます。

    この村から見えるハット・ラグーンの景色もまた格別です。日常の暮らしのすぐそばに広がる、非日常的なピンクの世界。そのコントラストがどこか不思議で魅力的に感じられます。

    スポット名ポート・グレゴリー (Port Gregory)
    所在地Port Gregory, Western Australia
    アクセスハット・ラグーン展望ポイントから車で数分
    見どころのどかな漁村の風景、ジェネラルストア、キャラバンパーク
    ポイントピンクの湖畔で静かなひとときを過ごせる。

    空から望む、もう一つの絶景

    地上から見るだけでも十分感動的なハット・ラグーンですが、もし予算に余裕があればぜひ挑戦してほしいのが遊覧飛行です。ジェラルトンや近隣のカルバリからセスナ機に乗り、この壮大な景色を空から見下ろす体験ができます。

    上空から眺めると、ハット・ラグーンの広大さや複雑な色合いのグラデーションに改めて驚かされます。湖を区切る道路や藻類の養殖区画、そしてインド洋のターコイズブルーとの境界線は、まるで抽象画家の巨大なキャンバスのような光景です。地上では決して見ることができない、大地の生命感あふれるダイナミックな風景がそこに広がっています。

    風が穏やかな日には、湖面が鏡のように空の雲を映し出す「天空の鏡」と呼ばれる現象も見られます。一生忘れられない感動体験になることは間違いありません。

    幻想的な風景を写真におさめるために

    これほどの絶景を目の前にすれば、誰もがカメラを手にしたくなるでしょう。少しの工夫で、より幻想的な写真を撮ることが可能です。

    • 偏光(PL)フィルターを使う: 水面の反射を抑え、湖の本来の色を鮮やかに再現できます。空の青も深まり、コントラストのある写真に仕上がります。
    • 白い服を着る: モデルを入れる場合、白いワンピースやシャツがピンクの湖に映え、ファンタジックな雰囲気のポートレートになります。
    • ドローンを活用する: 規制を確認しつつ、ドローンによる空撮はこの場所のスケール感を表現するのに最適。湖と海の境界線や色の濃淡をダイナミックに切り取れます。
    • 訪れる時間帯を選ぶ: 前述の通り、時間帯によって色合いが大きく変わります。撮りたいイメージに合わせて訪問時間を計画しましょう。個人的には、光が柔らかく影が長くなる早朝や夕暮れ時がおすすめです。

    旅の拠点とグルメ:コーラル・コーストの恵みを味わう

    素晴らしい風景と共に、旅の満足度を左右する重要な要素が「食」と「宿」です。この地域には、旅のスタイルに応じて選べる魅力的な拠点と、豊かな自然が育んだ美味しい食材が揃っています。

    どこに泊まる?旅のスタイルに合わせた宿泊地の選択

    利便性を重視するなら「ジェラルトン」

    最も利便性が高く、選択肢が豊富なのはジェラルトンです。ホテルやモーテル、アパートメントタイプの宿泊施設が多彩に揃い、レストランやバーも豊富で夜遅くまで楽しめます。ハット・ラグーンへの日帰り観光や、アブロホス諸島ツアー参加など、アクティブな行動を望む方に最適な拠点と言えます。

    自然を満喫したいなら「カルバリ」

    ハット・ラグーンからさらに車で約1時間北に向かうと、カルバリの町が見えてきます。ここは壮大な渓谷美を誇るカルバリ国立公園の入り口で、ピンクの湖と迫力ある渓谷の両方を楽しみたい方には特におすすめの場所です。町の規模は小さいものの、宿泊施設やレストランは一通り揃っています。

    静かな環境を求めるなら「ポート・グレゴリー」

    ピンクの湖のすぐ近くで静かに夜を過ごしたい方には、ポート・グレゴリーのキャラバンパークやB&B(朝食付き小宿)が適しています。満天の星空のもと、湖からの風を感じながら眠る静寂の夜は、特別な時間となるでしょう。ただし、施設数が限られるため、早めの予約が推奨されます。

    西オーストラリアの海の幸を味わう

    インド洋に面したこのエリアは、新鮮なシーフードの宝庫です。特に有名なのは「ウエスタン・ロックロブスター」で、日本の伊勢海老に似た見た目ながら、身は弾力があり甘みが強く、一度味わうと忘れられない逸品です。

    ジェラルトンやカルバリのレストランでは、このロックロブスターをグリルやテルミドールなど多彩な調理法で提供しており、少し贅沢をしてでもぜひ試したい料理です。また、新鮮な魚を使ったフィッシュ・アンド・チップスは地元パブの定番メニューで、地元のビールとの組み合わせは抜群です。

    旅ライターとして、地元の酒場に立ち寄るのは外せません。パブのカウンターで漁師や農家の方々と気さくにグラスを交わしながら交わす何気ない会話のなかには、ガイドブックには載っていないその土地の暮らしや人情が感じられます。旅の夜は、そうした人情の温もりに包まれて静かに過ぎていくのです。

    さらに足を延ばして:ハット・ラグーン周辺の見どころ

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    ハット・ラグーンだけでも十分に訪れる価値がありますが、このコーラル・コーストには他にも未開の壮大な自然が広がっています。せっかくここまで来たのなら、ぜひ足を伸ばしてみてください。

    大地が刻んだ芸術「カルバリ国立公園」

    マーチソン川が数億年もの長い時間をかけて大地を削り出し作り上げた壮大な渓谷が、カルバリ国立公園です。赤茶けた岩肌が果てしなく続く光景は、アメリカのグランドキャニオンを彷彿とさせます。

    公園の見どころは、赤い岩に自然に開いた窓「ネイチャーズ・ウィンドウ」。この窓越しに眺める渓谷の景色は、一幅の絵画のようです。また、マーチソン川がZ字に大きく蛇行する場所を見下ろす「Zベンド」からの眺望も圧倒的な迫力を誇ります。近年公開された「カルバリ・スカイウォーク」は、渓谷に突き出た展望台で、まるで空中に浮かんでいるかのようなスリルと絶景を同時に楽しめます。

    スポット名カルバリ国立公園 (Kalbarri National Park)
    所在地Kalbarri, Western Australia
    アクセスハット・ラグーンから車で約1時間
    見どころネイチャーズ・ウィンドウ、Zベンド、カルバリ・スカイウォーク
    ポイントワイルドフラワーの季節(7月~10月頃)は特に美しさが際立ちます。

    珊瑚礁の楽園「アブロホス諸島」

    ジェラルトンから西へ約60キロ沖合に浮かぶ122の島々から成るアブロホス諸島。ここには、世界最南端の珊瑚礁が広がる海の楽園が広がっています。ジェラルトンからは日帰りで楽しめる遊覧飛行ツアーやボートツアーがあり、手つかずの自然環境の中でシュノーケリングやダイビングを満喫できます。

    透き通った海には色鮮やかな魚やアシカが生息し、運が良ければクジラに出会うこともあります。また、この諸島は1629年にオランダ東インド会社の船「バタビア号」が難破した場所としても知られており、その悲劇の歴史に思いを馳せるのも興味深い体験です。

    ハット・ラグーンを旅するための実用情報

    最後に、この素晴らしい場所へ訪れる予定の方に向けて、役立つ情報をいくつか紹介します。準備を万全にして、最高の旅行を楽しんでください。

    訪問に最適な時期

    西オーストラリアの気候は地中海性に属し、年間を通じて比較的温暖ですが、旅行の目的によって訪れるべき時期は異なります。

    一般的には、春にあたる8月から10月の間がおすすめです。穏やかな気候で過ごしやすく、ハット・ラグーン周辺の内陸部では、ワイルドフラワーが一斉に咲き誇り、大地がカラフルな花の絨毯に覆われます。ピンクの湖と花々の両方が満喫できる、最も華やかなシーズンです。

    夏(12月〜2月)は非常に気温が高く、日差しも強烈です。さらに、ハエが大量に発生するため、快適な旅とは言いづらいかもしれません。夏に訪れる際は、ハエ除けネットの準備が必須となります。

    アクセスと移動時の注意点

    ハット・ラグーンへはパースからレンタカーで行くのが基本スタイルです。オーストラリアは日本と同じく左側通行なので運転は比較的しやすいものの、いくつか注意点があります。

    • 長距離運転: パースからハット・ラグーンまでは片道500km以上あります。無理をせず、ジェラルトンなどの途中で一泊する計画がおすすめです。複数人で交代運転できると安全です。
    • 野生動物: 特に明け方や夕方はカンガルーやエミューが道路に飛び出すことがあります。速度を控えめにして、常に周囲の状況に注意を払いましょう。
    • 給油: ガソリンスタンド間の距離が長いため、町を通過する際はこまめに給油する習慣をつけてください。「次の町で給油すればいい」と考えるのは危険です。
    • 通信環境: 都市部から離れると携帯の電波が届かない圏外エリアが多くなります。オフラインでも使える地図アプリを事前にダウンロードするか、GPSナビ付きの車を借りると安心です。

    持ち物リスト

    • 日よけ対策: 帽子、サングラス、日焼け止めは必ず用意してください。オーストラリアの日差しは日本よりもはるかに強いと言われています。
    • ハエ除けネット: 暖かい季節には顔の周りにハエが多くまとわりつきます。見た目は少し奇妙ですが、あるかないかで旅の快適さが大きく変わります。
    • 羽織るもの: 日中は暑くても朝晩は冷えることがあります。特に海沿いは風が強い日も多いので、ウインドブレーカーなどを持っていると便利です。
    • 水分補給用の飲料水: 長距離のドライブに備え、車内に十分な水を常備しておきましょう。
    • カメラ機材: この絶景を撮影するためのカメラのほか、予備のバッテリーやメモリーカードも忘れずに持参してください。

    ピンクの湖が教えてくれた、心の余白

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    ハット・ラグーンのほとりで過ごした時間は、僕にとって「何もしないこと」の価値を改めて見直す旅となりました。情報や時間に追われる日々の中では、うっかり忘れがちな心の余白。しかし、この広大でピンク色に染まる景色の前にじっと立っているだけで、その余白は自然と満たされていくのです。

    空の色が刻々と変わり、それに映る湖面の色もまた移り変わっていく。風が水面を揺らし、光がきらめきます。そんな日常の自然の営みを、ただぼんやりと見つめているだけで、不思議と心が穏やかになり、浄化されていく気がしました。

    この旅で得たものは、絶景の写真や観光地の知識だけではありませんでした。それは、思考を止めて五感を通じて世界を感じる喜び。そして、自分の心と静かに向き合う時間の大切さです。

    もしあなたが日々の生活に少し疲れを感じているのなら、次の休暇にはぜひこのピンクの湖を訪れてみてください。そこには、あなたの心を優しく包み込み、新たな活力を与えてくれる魔法のような時間が流れています。きっと、旅が終えて日常に戻った時、あなたの心の中にはあの美しいピンク色の景色が、お守りのように輝き続けていることでしょう。

    さて、すっかり話が長くなってしまいました。この感動を胸に、次はどこの酒場でどんな物語に出会えるだろうと考えながら、今宵も一杯やるとしましょう。

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    この記事を書いた人

    美味い酒と肴を求めて全国を飲み歩く旅ライターです。地元の人しか知らないようなB級グルメや、人情味あふれる酒場の物語を紡いでいます。旅先での一期一会を大切に、乾杯しましょう!

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