クリスマスと年末年始のホリデーシーズンが到来し、世界中の旅行者の動きが活発になる中、中国への外国人旅行者が急増しているというニュースが飛び込んできました。長らく厳しい水際対策を敷いてきた中国ですが、最近打ち出されたビザなし政策と入国手続きの簡素化が大きな効果を上げているようです。今回はその背景と今後の影響について詳しく解説します。
中国が大きく舵を切った背景
経済回復を後押しする大胆なビザなし政策
ゼロコロナ政策の終了後も、中国のインバウンド観光の回復は他の国々と比較して遅れが見られていました。そこで中国政府が打ち出したのが、一部の国を対象とした大胆なビザなし渡航政策です。
2023年12月1日より、フランス、ドイツ、イタリア、オランダ、スペイン、マレーシアの6カ国を対象に、ビジネス、観光、親族訪問などを目的とする15日以内の滞在についてビザを免除しました。これまで取得に手間と費用がかかっていたビザが不要になったことで、旅行へのハードルが一気に下がり、今回の旅行者急増の最大の要因となっています。
この政策には、インバウンド消費を喚起し、国内経済を活性化させるという明確な狙いがあります。また、国際社会に対して開かれた姿勢を示すことで、国際的なイメージ向上も図っていると考えられます。
ストレスフリーな入国手続きへ
ビザ免除に加え、入国手続きそのものの簡素化も進められています。これまで一部の旅行者に義務付けられていた空港での指紋採取を免除するなど、よりスムーズでスピーディーな入国が可能になりました。こうした小さな改善の積み重ねが、旅行者の心理的な負担を軽減し、中国を旅行先として選びやすくしています。
数字で見るインバウンドの活況
上海では1日2万人近くが到着
この政策の効果は数字にも明確に表れています。中国の玄関口である上海浦東国際空港では、12月に入ってから1日平均で19,000人以上の外国人が到着しており、これは前月比で大幅な増加です。特にビザ免除の対象となった国からの旅行者が急増しています。
若者を中心に広がる新たな旅のスタイル
今回の旅行者増加で特に目立っているのが、東南アジアや近隣諸国からの若年層です。彼らの主な目的は観光や親族・友人訪問であり、SNSなどを通じて中国の新たな魅力を発見し、訪れているようです。
また、旅行先も北京や上海といった定番の大都市だけでなく、成都のパンダ基地や桂林の自然、雲南省の少数民族文化など、より多様化している傾向が見られます。これは、モバイル決済や高速鉄道網の整備が進み、個人旅行でも地方都市を訪れやすくなったことが影響していると考えられます。
今後の予測と旅行者への影響
ビザなし対象国はさらに拡大か
今回の政策が成功を収めていることから、今後、ビザ免除の対象国がさらに拡大される可能性があります。日本も対象に含まれるかどうかが注目されますが、現時点では未定です。今後の二国間関係の動向次第では、日本人にとっても中国旅行がより身近になる日が来るかもしれません。
中国旅行は新たなステージへ
ビザなし政策と便利な国内インフラが組み合わさることで、中国旅行はこれまで以上に手軽で魅力的な選択肢となりつつあります。特に、AlipayやWeChat Payといったモバイル決済は、近年外国人向けの登録・利用が簡素化されており、現金いらずで快適な旅を楽しめる環境が整っています。
この冬、次の旅行先を考えている方は、新しい魅力にあふれる中国を候補に入れてみてはいかがでしょうか。渡航を計画する際は、必ず最新のビザ情報や入国要件を各国大使館のウェブサイトなどで確認することをおすすめします。

