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    金融と旅行の融合が加速。トルコ大手銀行、アプリ内で総合旅行予約サービスを開始

    トルコの大手銀行であるガランティBBVAは、自社のモバイルバンキングアプリに総合的な旅行計画・予約機能を統合したことを発表しました。これは、旅行プラットフォーム「Jolly」との提携によって実現したもので、銀行アプリが日常生活のあらゆるサービスを提供する「スーパーアプリ」へと進化する世界の大きな潮流を象徴する動きとして注目されています。

    目次

    銀行アプリがワンストップの旅行ポータルに

    今回の提携により、ガランティBBVAのモバイルアプリ利用者は、アプリを離れることなく、旅行に関するあらゆる手配を完結できるようになります。具体的には、以下のサービスがアプリ内で利用可能です。

    • ホテルの予約
    • フライトの予約
    • パッケージツアーの予約
    • レンタカーの手配

    従来、旅行の計画は航空会社、ホテル予約サイト、旅行代理店など、複数のウェブサイトやアプリを往来する必要がありました。しかし、この新機能により、利用者は慣れ親しんだ銀行アプリのインターフェース上で、すべての予約から決済、そして管理までをシームレスに行うことができます。これは、利用者にとって利便性の飛躍的な向上を意味します。

    背景にある巨大な顧客基盤と「スーパーアプリ」戦略

    なぜ銀行が旅行サービスに参入するのでしょうか。その背景には、金融業界における顧客エンゲージメントを高めるための「スーパーアプリ」戦略があります。

    スーパーアプリとは、メッセージング、決済、EC、公共料金の支払い、そして旅行予約といった、日常生活の様々なサービスを一つのアプリケーションで提供するプラットフォームのことです。銀行は、すでに多くの顧客基盤と信頼性の高い決済システムを持っています。ガランティBBVAは、2023年末時点で1,500万人を超えるモバイル顧客を抱えており、この巨大なプラットフォームを金融サービスだけに留めず、ライフスタイル全般に拡張することで、顧客との接点を増やし、ロイヤリティを高める狙いがあります。

    世界のスーパーアプリ市場は急速に拡大しており、ある市場調査によれば、その市場規模は2030年までに数千億ドル規模に達するとも予測されています。銀行がこの巨大市場に参入するのは、新たな収益源を確保するための必然的な動きとも言えるでしょう。

    旅行業界への影響と未来予測

    この金融と旅行の融合は、今後の旅行業界にどのような影響を与えるのでしょうか。

    旅行業界の新たな競争と協業

    銀行のような異業種からの参入は、既存のオンライン旅行会社(OTA)にとって新たな競合の出現を意味します。特に、銀行が持つ膨大な顧客データや決済データを活用すれば、個々のユーザーの経済状況や消費傾向に合わせた、高度にパーソナライズされた旅行商品を提案できる可能性があります。これはOTAにとって大きな脅威となり得ます。

    一方で、今回のガランティBBVAとJollyの提携のように、既存の旅行会社が銀行と協業することで、新たな販売チャネルを開拓し、巨大な顧客基盤にアクセスできるという大きなチャンスも生まれます。今後は、OTAや旅行関連企業がどのプラットフォームと連携していくかが、事業成長の鍵を握るかもしれません。

    旅行体験の進化

    消費者にとっては、旅行の計画と決済が一体化することで、よりスムーズで便利な体験が期待できます。例えば、旅行代金の分割払いやローン申請がアプリ内でシームレスに行えたり、銀行のポイントプログラムが旅行予約に直接利用できたりといった、金融サービスと連携した付加価値の高いサービスが生まれるでしょう。

    今回のガランティBBVAの動きは、単なる一銀行の新サービスではありません。金融、テクノロジー、そして旅行という異なる領域が融合し、私たちのライフスタイルや旅行のあり方そのものを変えていく大きな変化の兆しと言えるでしょう。今後、世界中の金融機関で同様の動きが加速していくことが予想されます。

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