Jet2は2026年夏に向け、モバイルアプリを大幅に強化した。フライト出発72時間前からのリアルタイム運航情報提供に加え、現地サポート担当者の情報確認、送迎バス追跡機能の11地域への拡大を実現。
夏の繁忙期に向けたデジタル機能の強化
英国の航空会社およびパッケージツアー提供会社であるJet2は、2026年夏の旅行シーズンに向けて自社のモバイルアプリをアップデートし、旅行者への情報提供機能を大幅に強化しました。今回追加された新機能により、乗客は自身のフライト出発時刻の72時間前から、リアルタイムのフライトタイム、運航ステータス、および関連する最新のアップデート情報をアプリ上で確認できるようになります。
同社の最高顧客責任者(CCO)であるデビッド・ヒルズ氏によれば、この取り組みは業界をリードする顧客体験の向上とデジタルイノベーションへの継続的な投資の一環です。顧客が最も必要とするタイミングで正確な情報を手元に届けることで、旅行のプロセスをよりシンプルかつスムーズにすることを目的としています。
現地サポートへのアクセスもデジタル化
今回のアップデートはフライト情報にとどまらず、リゾート滞在中のサポート体制の改善も含まれています。Jet2のパッケージツアーを利用する旅行者は、アプリを通じて現地に駐在するサポート担当者(Customer Helper)の名前、面会可能な時間、そして滞在先ホテルなどでの面会場所を容易に確認できるようになりました。これにより、現地でサポートが必要な際にも、わざわざ電話で問い合わせることなく、スムーズに対面での支援を受けることが可能となります。
送迎バスの追跡機能は全11地域へ拡大
Jet2は顧客体験向上のためのデジタル技術の活用を推進しており、昨年には英国のツアーオペレーターとして初めて、出発空港へ向かう送迎バス(コーチ)の現在地をリアルタイムで追跡できる「Live Transfer Status」機能を導入しました。この機能の導入により、旅行者の安心感が高まっただけでなく、カスタマーセンターへの電話での問い合わせ件数が大幅に削減されるなど、運営の効率化にも大きく貢献しています。
これまでバレアレス諸島、カナリア諸島、スペイン本土、モロッコ、トルコ、ブルガリアの6地域で提供されてきた同機能は、今年からギリシャ、キプロス、マルタ、ファロ、マデイラの5つの人気リゾート地にも拡大されることが決まっています。
予測される未来と旅行業界への影響
出発の72時間前という早い段階からの情報共有や、現地ヘルパーの面会時間の可視化は、旅行者の不安を払拭し、不測の事態にも落ち着いて対応できる環境を作り出します。OTA(オンライン旅行代理店)経由で予約した乗客にとっても、航空会社やツアーオペレーターの公式アプリから直接、一元化された最新情報を得られることは、旅程管理において大きな安心材料となるでしょう。
また、航空会社側にとっても、アプリを通じたプロアクティブな情報提供は、空港カウンターでの混雑緩和やサポートデスクの負担軽減に直結します。今後、他の航空会社や旅行会社においても、単なる航空券の予約・管理機能を超え、自宅を出発してから現地での滞在、そして帰国に至るまでの全行程をシームレスにサポートする「包括的な旅行アプリ」の開発競争が加速していくと予測されます。デジタル技術を通じた「不確実性の排除」が、今後の旅行業界における顧客満足度を左右する重要な指標となることは間違いありません。

