英国の航空会社Jet2は、モバイルアプリに新機能を追加しました。フライトのリアルタイム情報を72時間前から確認でき、現地での顧客担当者の詳細も表示されるようになります。これは、記録的な乗客数増加に対応し、顧客満足度向上と業務効率化を図るためです。旅行業界では、出発から帰国までデジタルでシームレスな顧客体験を提供する動きが加速しており、Jet2の取り組みはその先駆けとなるでしょう。
デジタル化によるシームレスな旅行体験の提供
英国の大手航空会社およびツアーオペレーターであるJet2は、本格的な夏の旅行シーズンを目前に控えた今週、公式モバイルアプリに新たな機能を導入しました。この新機能により、乗客は空港に到着する72時間前から、フライトの時刻や運行状況、アップデート情報をリアルタイムで確認できるようになります。
これまでも旅行直前の運行状況の確認は可能でしたが、72時間前という早い段階からアプリ上で直接ライブデータにアクセスできるようになったことで、旅行者はより確実でスムーズな旅行計画を立てることが可能となります。
現地滞在中のサポートもアプリで可視化
今回のアップデートはフライト情報にとどまりません。Jet2を利用してリゾート地に滞在する顧客向けに、現地でのサポートを担当する「Customer Helper(顧客担当者)」に関する詳細情報もアプリ内に統合されました。
乗客は、現地で担当者と面会可能な時間や場所、さらには担当者の名前までを手元のスマートフォンで簡単に確認することができます。これにより、不慣れな滞在先での不安が軽減され、サポートが必要な際にもスムーズに担当者とコンタクトを取れるようになります。
記録的な乗客数増加とデジタル技術への投資背景
Jet2がこうしたデジタル技術への投資を加速させている背景には、同社の急速な事業拡大と乗客数の増加があります。今年3月にはロンドン・ガトウィック空港に英国で14番目となる新たな拠点を本格的に開設し、今年(2026年)夏の提供座席数は前年比8%増となる2,000万席規模へと拡大しています。
これほどの大規模な乗客をスムーズに案内するためには、オペレーションの効率化が不可欠です。昨年導入された、空港への送迎バスをリアルタイムで追跡できる機能は、顧客の安心感を高めると同時にカスタマーセンターへの電話問い合わせ件数の大幅な削減に貢献しました。今回の72時間前からのフライト状況確認と現地サポートの可視化も、顧客満足度の向上と業務効率化を両立させる戦略の一環といえます。
予測される未来と旅行業界への影響
Jet2による今回のアプリ機能拡充は、今後の旅行業界におけるサービスのあり方に大きな影響を与えることが予測されます。航空会社やツアーオペレーターは、単に「移動手段」を提供するだけでなく、出発前の自宅から現地での滞在、そして帰国に至るまでの「エンドツーエンドの顧客体験」をいかにデジタルでシームレスにつなぐかが問われる時代になっています。
今後は他社も同様に、航空便の運行状況だけでなく、現地での人的サポート情報や交通機関のトラッキングをひとつのアプリに集約する動きを強めるでしょう。旅行者にとって、スマートフォンひとつで旅程のすべてが可視化され、いつでも現地スタッフのサポートを受けられる安心感は、利用するブランドを選ぶ際の重要な基準になっていくと考えられます。

