MENU

    ヒルトン、高級クルーズ「Explora Journeys」と提携!ホテルポイントで豪華客船の旅へ

    目次

    陸から海へ、シームレスな旅体験の幕開け

    世界的なホテルチェーンであるヒルトンは、急成長中の高級クルーズライン「Explora Journeys」との新たなロイヤルティパートナーシップを発表しました。この提携により、世界に1億8000万人以上いるヒルトン・オナーズ会員は、新たな旅の選択肢を手にすることになります。

    具体的には、以下の二つの大きなメリットが生まれます。

    • ポイントでクルーズへ: ヒルトン系列のホテル宿泊などで貯めたヒルトン・オナーズのポイントを、Explora Journeysのクルーズ料金の割引に利用できるようになります。
    • 船上でポイント獲得: Explora Journeysのクルーズに乗船することで、ヒルトン・オナーズのポイントを獲得できるようになります。

    これまで陸の旅の代名詞であったヒルトンが、海の上のラグジュアリー体験と手を組んだ今回の提携は、単なる特典の追加ではありません。旅行業界全体の未来を占う、重要な一手と言えるでしょう。

    なぜ今、ホテルがクルーズと手を組むのか?その背景にある「囲い込み戦略」

    今回の提携の背景には、ホテル業界が直面する熾烈な顧客獲得競争と、旅行者の価値観の変化があります。

    激化するロイヤルティプログラム競争

    近年、大手ホテルチェーンはOTA(Online Travel Agent)を介さず、自社の公式サイトやアプリからの直接予約を増やすことに全力を注いでいます。OTA経由の予約はホテルにとって15%〜25%もの手数料が発生するため、直接予約は収益性を高める上で極めて重要です。

    その切り札となるのが、ヒルトン・オナーズやマリオット・ボンヴォイに代表される「ロイヤルティプログラム」です。無料宿泊やアップグレードといった特典を充実させることで顧客を惹きつけ、自社のプラットフォームに留まってもらうことが狙いです。ヒルトンは今回、その特典の範囲を「クルーズ」という新たな領域に拡大することで、プログラムの魅力を飛躍的に高め、顧客を強力に囲い込む戦略を打ち出したのです。

    「体験」を売る時代へ

    現代の旅行者は、単に「泊まる」こと以上の「体験」を求めています。ホテル業界もこの変化に対応し、宿泊だけでなく、その土地ならではのアクティビティや特別な食体験など、旅全体の価値向上を目指す動きが加速しています。

    ヒルトンの顧客層と、モダンで洗練されたサービスを提供するExplora Journeysのターゲット層は親和性が非常に高いと見られています。ヒルトンは今回の提携を通じて、顧客に「陸だけでなく、海の上でも最高級の体験を」という一貫したメッセージを届け、ブランドへのロイヤルティをさらに深めることを目指しています。

    この提携が旅行の未来にもたらす影響

    この戦略的なパートナーシップは、旅行者と業界全体に大きな変化をもたらす可能性があります。

    旅行者の選択肢はより豊かに

    旅行者にとって、ポイントの使い道が広がることは純粋なメリットです。出張や普段の旅行で貯めたポイントが、一生の思い出になるかもしれない豪華客船の旅につながる道が開かれました。

    また、クルーズ旅行の前後に寄港地のヒルトン系列ホテルに宿泊するといった、陸と海をシームレスにつなぐ「ハイブリッドな旅」がより計画しやすくなります。ポイントの相互利用は、こうした新しい旅のスタイルを後押しするでしょう。

    ホテル業界の次なる戦場は「旅のエコシステム」

    ヒルトンのこの動きは、競合であるマリオットやハイアットといった他のホテルチェーンにとって看過できないものです。今後、彼らも航空会社やレンタカー会社、そして他のクルーズラインとの提携をさらに強化し、独自の「旅行エコシステム」の構築を加速させることが予想されます。

    将来的には、一つのホテルチェーンのアプリや会員プログラムが、航空券、ホテル、クルーズ、現地アクティビティまで、旅のあらゆる要素を予約・管理できる総合プラットフォームへと進化していくかもしれません。今回の提携は、その未来に向けた大きな一歩と言えるでしょう。

    まとめ

    ヒルトンとExplora Journeysの提携は、ホテルポイントの価値を再定義し、顧客に新たな旅の夢を提供する画期的な取り組みです。これは、ホテル業界が宿泊施設の提供者から「旅全体の体験をプロデュースするプラットフォーマー」へと進化していく象徴的な出来事です。私たち旅行者は、これからさらに豊かで便利な旅の世界を体験できることになるでしょう。今後の業界の動向から目が離せません。

    よかったらシェアしてね!
    • URLをコピーしました!
    • URLをコピーしました!

    この記事を書いた人

    目次