ドイツで統一サービス産業労働組合(ver.di)が主導する大規模なストライキが発生し、国内の航空網が深刻な影響を受けています。2026年1月15日より、地上職員や保安要員が業務を停止したことにより、国内の主要空港では数千便が欠航となり、数十万人の旅行者の計画に大きな混乱が生じています。
ストライキの現状:主要空港が機能麻痺
今回のストライキは、ドイツの空の玄関口であるフランクフルト空港、ミュンヘン空港、ハンブルク空港といった主要ハブ空港で一斉に行われました。これにより、ドイツのフラッグキャリアであるルフトハンザ航空をはじめ、多くの航空会社がフライトの運航を大幅に取りやめる事態となっています。
報道によると、欠航となったフライトは数千便にのぼり、影響を受けた旅客は数十万人に達するとみられています。空港ではカウンターに行列ができ、多くの旅行者が足止めされるなど、現場は混乱に陥っています。特に国際線の乗り継ぎでドイツの空港を利用する予定だった旅行者にも影響が及んでいます。
背景にある賃金交渉の難航
このストライキの直接的な原因は、労働組合ver.diと使用者側との間で行われている賃金交渉の停滞です。近年のインフレによる生活費の高騰などを背景に、組合側は大幅な賃上げを要求していますが、交渉は平行線をたどっていました。
要求が受け入れられない状況を受け、組合は実力行使としてストライキに踏み切りました。対象となっているのは、手荷物の取り扱いや航空機の誘導を行う地上職員、そして旅客の安全を守る保安要員など、空港の運営に不可欠なスタッフです。彼らの業務停止は、空港機能そのものを麻痺させる強力な影響力を持っています。
旅行者が今すべきことと補償について
フライト状況の確認と代替手段の検討
ドイツへの渡航や、ドイツ経由での旅行を予定している方は、まず利用する航空会社の公式サイトやアプリで、ご自身のフライトの運航状況を必ず確認してください。欠航が決定している場合は、航空会社の案内に従って手続きを進める必要があります。
また、代替交通手段として、ドイツ鉄道(DB)などの陸路移動も検討することをお勧めします。ただし、ストライキの影響で鉄道も混雑が予想されるため、予約は早めに行うのが賢明です。
補償に関する注意点
EUの旅客権利に関する規則(EC261/2004)に基づき、フライトが欠航した場合、旅行者は運賃の払い戻し、または代替便への振り替えを航空会社に要求する権利があります。
しかし、今回のストライキのような「航空会社の制御が及ばない異例の事態」が原因の場合、遅延や欠航に対する追加の金銭的補償(賠償金)は、原則として支払いの対象外となる可能性が高いです。航空会社によって対応が異なる場合があるため、詳細は各社のカスタマーサービスにご確認ください。
今後の見通しと予測される影響
労働組合と使用者側の交渉が今後も妥結に至らない場合、再び同様のストライキが断続的に発生する可能性があります。そうなれば、ドイツ国内だけでなく、欧州全体の航空ネットワークに影響が波及することも考えられます。
短期的な混乱に加え、ストライキが長引けばドイツの観光業やビジネスにも経済的な打撃を与えることは避けられません。旅行を計画されている方は、今後も関連ニュースに注意を払い、万が一に備えて柔軟な旅程変更も視野に入れて準備を進めることを強くお勧めします。

