デジタルソリューション企業のForthFocusが、ホテルやホームステイ施設向けに、オンライン旅行会社(OTA)への掲載手続きを専門に代行する新サービスを開始しました。このサービスは、宿泊施設がオンライン市場へスムーズに参入する際の障壁を取り除くことを目的としており、旅行業界のデジタル化をさらに推進する動きとして注目されます。
OTAオンボーディング専門サービスとは
ForthFocusが新たに発表したこのサービスは、ホテルや宿泊施設がBooking.comやExpediaといったOTAプラットフォームに新規登録する際の一連のプロセスを代行するものです。
具体的には、以下の業務を専門チームがサポートします。
- 施設情報の登録と設定: 部屋タイプ、料金設定、写真のアップロードなど、各OTAの規定に合わせた正確な情報入力。
- 必要書類の準備と提出: 契約書類や証明書など、煩雑な書類手続きの代行。
- 承認プロセスの管理: OTA側の承認プロセスを追跡し、遅延が発生しないよう働きかけ。
このサービスにより、施設側はOTA登録時に頻発する承認の遅れ、設定ミス、書類不備といった問題を回避し、迅速にオンラインでの販売を開始できるようになります。まずはインド市場を対象にサービスを展開し、将来的には国際的なOTAプラットフォームにも対応を拡大する計画です。
サービス開始の背景:複雑化するオンライン販売の課題
今日の旅行業界において、OTAは集客の要であり、多くの旅行者が宿泊先を探す際の主要なチャネルとなっています。ある調査によれば、世界のホテル予約の70%以上がオンライン経由で行われており、その重要性は増すばかりです。
しかし、その一方で、特に中小規模の独立系ホテルやホームステイ施設にとって、OTAへの登録は大きな負担となっています。各OTAプラットフォームはそれぞれ異なる登録手順や要件を設けており、専門知識がないと設定ミスや情報の不備を引き起こしがちです。これにより販売開始が大幅に遅れ、貴重な販売機会を失うケースが少なくありません。
特に、世界で最も急成長している旅行市場の一つであるインドでは、デジタル化の波に乗り遅れまいとする多くの小規模施設がこうした課題に直面しています。ForthFocusの新サービスは、このような市場のニーズに応える形で生まれました。
今後の予測と業界への影響
この専門代行サービスの登場は、宿泊業界にいくつかの好影響をもたらすと予測されます。
中小規模施設の競争力向上
専門家のサポートを受けることで、これまでオンライン展開に苦戦していた小規模なホテルやユニークな宿泊施設が、大手ホテルチェーンと同様の土俵で集客できるようになります。これにより、施設のオンラインでの可視性が向上し、新たな顧客層へのアピールが可能になるでしょう。結果として、宿泊施設は本来注力すべきゲストへのおもてなしやサービス向上にリソースを集中させることができます。
旅行者の選択肢の拡大
オンラインで見つけにくかった魅力的な宿泊施設がOTAに増えることで、旅行者はより多様な選択肢の中から自分の好みに合った宿を探しやすくなります。これは、画一的な旅行体験から、よりパーソナルでユニークな旅行体験を求める現代の旅行者のニーズとも合致しています。
業界のデジタル化の加速
ForthFocusの取り組みは、宿泊業界におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)をさらに後押しするものです。このような専門サービスの成功は、他のIT企業やコンサルティング会社が同様のサービスに参入するきっかけとなり、業界全体のデジタル化水準を引き上げる可能性があります。
今回のForthFocusの新たな挑戦は、単なる業務代行サービスの提供に留まらず、宿泊業界全体の健全なエコシステム構築に貢献する一歩と言えるでしょう。今後の国際展開にも大きな期待が寄せられます。

