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    米ESTA新方針案、SNS情報開示で観光収入157億ドル損失か?WTTCが警告

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    概要:米国への旅行が大きく変わる可能性

    世界旅行ツーリズム協議会(WTTC)が発表した最新のレポートによると、米国が現在検討している電子渡航認証システム(ESTA)の新方針案が導入された場合、米国の観光経済に深刻な打撃を与える可能性があると警告しています。この方針案は、ESTA申請時にSNSアカウント情報の開示を求めるもので、実現すれば最大で157億ドル(約2.4兆円)もの観光収入が失われると予測されています。

    新方針案の背景にあるもの

    この方針案の背景には、国家安全保障の強化という目的があります。近年、テロ対策や不法入国の防止を目的として、世界各国で入国審査を厳格化する動きが広がっています。米国政府は、渡航希望者のSNS上の活動を事前にスクリーニングすることで、潜在的な脅威を未然に防ぎたい考えです。

    しかし、この安全保障上のメリットと引き換えに、経済や個人のプライバシーに与える影響が大きすぎるとWTTCは指摘しています。

    WTTCが示す深刻な経済的影響

    WTTCのレポートは、この政策変更がもたらす経済的な損失を具体的な数値で示しています。

    • 観光収入の損失: 最大157億ドル
    • 渡航者数の減少: ESTA対象国から約470万人の旅行者が減少
    • 雇用の喪失: 最大で15万7000人分の雇用が失われる

    これらの数字は、航空会社やホテル、レストラン、小売業といった観光に直接関わる産業だけでなく、それらを支える多くの関連産業にも波及する深刻な事態を示唆しています。パンデミックからの回復を目指す米国の観光業界にとって、大きな逆風となることは間違いありません。

    なぜ旅行者は渡米をためらうのか?

    SNS情報の開示が、なぜこれほどまでに旅行者の渡航意欲を削ぐのでしょうか。主な理由として、以下の点が挙げられます。

    • プライバシーへの懸念: 多くの旅行者は、個人的な思想や交友関係、日常の投稿といったプライベートな情報を政府機関に監視されることに強い抵抗感を覚えます。
    • 手続きの煩雑化: 申請プロセスが複雑になることで、手軽さが魅力だった米国旅行のハードルが上がってしまいます。
    • 誤解による入国拒否のリスク: SNS上の冗談や皮肉、あるいは他者の投稿への「いいね」などが意図せず誤解され、入国拒否につながるのではないかという不安が生まれます。

    このような懸念から、旅行者は米国を避け、よりプライバシーが尊重され、手続きが簡単な他の国を旅行先として選ぶようになる可能性が高いと見られています。

    予測される未来と日本への影響

    この方針案が導入された場合、米国の「自由で開かれた国」というイメージは大きく損なわれる可能性があります。観光だけでなく、ビジネスや留学など、国際的な人材交流にも悪影響が及ぶことも考えられます。

    日本はESTAを利用して渡米するビザ免除プログラムの対象国です。そのため、この方針が導入されれば、当然ながら日本人旅行者も対象となります。出張や観光で渡米を計画している多くの人々が、申請の際にSNS情報の開示を求められることになります。

    特にプライバシーを重視する層や、SNSの利用に不慣れな層にとっては、渡米の心理的ハードルが格段に上がることでしょう。これにより、米国への旅行計画をキャンセルしたり、他の国へ目的地を変更したりする動きが広がる可能性があります。

    今後の動向に注目

    現時点では、この方針はまだ「案」の段階です。WTTCの警告や米国内の観光業界からの反発を受け、内容が修正されたり、導入が見送られたりする可能性も残されています。米国への旅行を計画している方は、今後の米国政府からの公式発表を注意深く見守る必要があります。Arigatripでは、引き続きこの問題に関する最新情報をお届けします。

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