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    「ヴォロネッツの青」に抱かれて。ルーマニアの至宝、天空の教会で過ごす静寂の祈り

    旅の動機なんて、案外些細なものだったりします。僕の場合、それは一枚の写真と、ひとつの色の名前でした。まるで空のひとかけらを溶かし込んだかのような、深く、それでいて澄み切った青色。その色は「ヴォロネッツの青」と呼ばれ、ルーマニアの片田舎にある修道院の壁を彩っているというのです。いつものように酒場のカウンターでグラスを傾けながら、ふと目にした雑誌の特集記事。そこに写る壁画の青は、酔いも覚めるほどの衝撃でした。ルーマニア。東欧の、どこか謎めいた響きを持つ国。ドラキュラ伝説やチャウシェスク政権時代の暗い影がちらつく一方で、手つかずの自然と素朴な人々が暮らす国だと聞きます。普段は賑やかな酒場を求めて旅をする僕が、なぜだかその静寂の色に、強く心を引かれてしまったのです。これはもう、行くしかない。グラスに残ったジンをくいと飲み干し、僕は東欧行きのチケットを探し始めていました。目指すは、ブコヴィナ地方に佇むヴォロネッツ修道院。あの青に会うために、僕は旅に出ることにしたのです。

    ルーマニアの旅に興味があるなら、同じく東欧の魅力としてジョージアの秘境トゥシェティで味わう天空の郷土料理もまた、心に残る体験となるでしょう。

    目次

    ブコヴィナ地方へ – 絵のような風景を抜けて

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    ルーマニアの首都ブカレストに到着した私は、そこで国内線に乗り換え、北東部の都市スチャヴァへと向かいました。スチャヴァはブコヴィナ地方の入り口にあたる町です。もちろん、のんびりと列車で揺られながら旅をするのも魅力的ですが、限られた時間の中で目的地に集中したかったため、今回は飛行機を選びました。スチャヴァの空港は小規模で、どこかのんびりとした雰囲気が漂っています。ここからはレンタカーを借り、ヴォロネッツ修道院を目指すことにします。国際免許証さえあれば、ルーマニアで運転するのはそれほど難しくありません。ただし、郊外の道路は必ずしも整備が行き届いているとは言えない部分もあるため、慎重さが求められます。

    スチャヴァの街を抜けると、景色は一変しました。穏やかな丘陵が果てしなく広がり、緑豊かな牧草地では羊や牛の群れがゆったりと草を食んでいます。ときおり三角屋根のかわいらしい家が点在し、庭先には色鮮やかな花々が咲き乱れています。時折、馬車が土埃を舞い上げながらゆっくりと道を進む光景に出合い、まるで一枚の絵画の中を走っているかのような非日常を味わいました。都会の喧騒が嘘のように遠ざかり、心の奥深くから穏やかさが湧き上がるのを感じたのです。これこそが、カルパチア山脈の麓に広がるブコヴィナ地方の原風景なのだと思いました。

    このブコヴィナ地方には、ヴォロネッツ修道院をはじめとして、外壁が精緻なフレスコ画で飾られた修道院がいくつも点在しています。それらの教会は「モルダヴィア北部の描かれた教会群」として、ユネスコの世界遺産に登録されています。なぜこれほど多くの教会が、その外壁を絵で装飾したのかというと、この地域がかつてオスマン帝国という東方の大国に対抗するキリスト教世界の最前線だったことと関係しています。文字を読むことができなかった多くの民衆に対し、聖書の教えを伝え、信仰心を高めるために、教会全体を「絵で読む聖書」として機能させたのです。そんな歴史に想いを馳せながら車を走らせていると、やがて目の前に木立に囲まれた森と、その奥に聳える修道院の尖塔が見えてきました。いよいよ、目的地のヴォロネッツ修道院に到着です。

    門をくぐれば、そこは天空の画廊

    駐車場に車を停め、土産物店が連なる短い参道を歩いていくと、堅牢な石造りの城壁に囲まれた修道院の入り口が目に入ります。一見するとまるで要塞のような風格です。しかし、その門をくぐった途端、私は息を呑みました。目の前に広がる教会の壁面が、信じられないほど豊かな色彩に彩られていたのです。

    ここがヴォロネッツ修道院。そして、この青こそが「ヴォロネッツの青」です。

    写真で見るよりもはるかに鮮やかで、何倍も深みのある色でした。空よりも深く、海よりも静謐な青。その青を基調に、赤や緑、黄、茶色などが複雑に絡まり合い、壁全体が壮大な絵巻物のように広がっています。もはや建築物とは呼べず、屋外に置かれた巨大な芸術作品そのものであり、まさに「天空の画廊」と称されるにふさわしい景観でした。

    特に圧倒されるのは、入り口とは反対側の西側の壁に描かれた「最後の審判」です。広大な壁面いっぱいに、キリストを中心に据え、天国へ導かれる者たちと地獄に堕ちる者たちが劇的に描かれています。天使たちが吹くラッパの音が聞こえてきそうな迫力と生き生きとした表現。聖人たちの穏やかな表情と、罪に苦しむ人々の歪んだ顔の対比が鮮明です。一つ一つの場面、一人一人の人物が物語を紡ぎ、何時間見続けても飽きることがありません。驚くべきことに、このフレスコ画が描かれてから実に500年以上の年月が経過しているのに、その色彩は厳しい気象条件に晒されながらも奇跡的に保たれているのです。

    やはり誰もが心を奪われるのは、背景を埋め尽くす「ヴォロネッツの青」です。この青の原料については、高価なラピスラズリを砕いて作られたという説や、この地域の鉱物と秘密の成分を調合したとも伝えられていますが、正確な製法はいまだ謎に包まれています。ただ確かなのは、この青が長い時の流れを超え、訪れる者の心を惹きつけてやまない神秘的な輝きを放っていることです。その色は単なる「青」という言葉では表現できない、祈りと歴史が染み込んだ特別な色彩なのです。

    壁画が紡ぐ物語

    西壁に描かれた「最後の審判」の迫力にしばらく立ち尽くした後、私はゆっくりと教会の周囲を巡り、他の壁画もじっくりと鑑賞して回りました。各壁面はそれぞれ異なる聖書の物語をテーマに描かれています。

    南側の壁には、旧約聖書に登場する預言者たちの系譜を表した「エッサイの樹」が広がっています。中央に横たわるエッサイの身体から伸びる枝蔓が分かれ、その先にダヴィデ王やソロモン王、そしてキリストへと続く祖先たちが描かれています。まるで生命の樹のようなこの構図は、キリストの正当性を示す大切な意味を持っています。その隣には聖人たちの生涯を描く連作が続き、長編の絵物語を読んでいるかのような感覚に浸れます。

    一方、日陰で保存状態が最も良好な北側の壁には、「天地創造」や「アダムとイブの物語」などが描かれていると聞きますが、風化防止のために多くの部分が保護壁に覆われており、全貌を目にすることはできません。しかし、わずかに覗ける部分の鮮やかな色から、その壮麗な姿を想像することが可能です。

    これらの壁画は単なる装飾ではありません。前述の通り、当時の人々にとっては「視覚的な聖書」としての役割を果たしていました。ラテン語やギリシャ語を読むことのできない人々も、この絵を通して聖書の教えを理解し、神の偉大さや最後の審判の恐ろしさを体感できたのです。壁画の前で熱心に祈る巡礼者たちの姿に触れると、この場所が500年以上にわたって人々の信仰の中心であり続けてきたことがひしひしと伝わってきます。信仰の有無を問わず、心に響く光景でした。壮大な物語とそれを生み出した人々の計り知れない情熱が融合し、この小さな教会に宇宙的なスケールの広がりを与えているように感じられました。

    スポット情報:ヴォロネッツ修道院(Mănăstirea Voroneț)
    所在地Strada Voroneț 166, Voroneț 725301, ルーマニア
    建立年1488年
    世界遺産登録年1993年(「モルダヴィア北部の描かれた教会群」の一部として)
    主な見どころ西壁のフレスコ画「最後の審判」、ヴォロネッツの青
    開館時間季節により変動。通常は朝から日没まで。
    入場料有料(大人1人あたり約10レイ ※2023年現在)
    注意事項内部での写真撮影は原則禁止。服装は肌の露出が少ないもの(特に女性は肩や膝を隠す服装やスカーフの着用が望ましい)。

    静寂に満ちた聖堂内部へ – 心を調える時間

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    壁画の圧倒的な力強さに満ちた外観とは対照的に、聖堂内部は静謐さと荘厳さに包まれていました。重厚な木製の扉を開け、一歩足を踏み入れると、肌を撫でるひんやりとした空気が感じられ、外の光が遮られた薄暗い空間が広がっていました。漂ってくるのは、蜜蝋の蝋燭が燃える甘く芳しい香りと、古びた木材、そして長い年月にわたって焚かれてきたであろう香の匂いが入り混じった独特な香りです。

    内部の壁や天井もまた、フレスコ画で隙間なく覆われています。だが、外壁の絵画が太陽の光に映える「陽」の芸術であるのに対し、こちらは蝋燭の灯火に浮かび上がる「陰」の芸術です。光と影の織りなすコントラストの中に、聖人たちの表情が厳かに、そして慈愛に満ちて浮かび上がります。天井のドームには全能者ハリストス(キリスト)が描かれており、そのまなざしは聖堂内すべてを見渡しているかのようです。

    祭壇と仕切るイコノスタシス(聖障)には、金箔で飾られた豪華なイコン(聖像画)が数多く掲げられています。東方正教会の教会建築に特徴的なこの聖障は、俗世と神聖な世界を隔てる結界の役割を果たしているといいます。その前には、地元の人々と思しき数名の信者が静かに祈りを捧げていました。彼らはイコンに近づき、額をつけ、十字を切り、口づけをする一連の動作を自然に行っており、信仰が生活の中に深く息づいていることが伝わってきました。

    私は観光客として、その神聖な空間の邪魔にならないよう、片隅に置かれた木製の長椅子にそっと腰を下ろしました。信仰心を持たない自分がここで何をすべきか、最初は戸惑いを感じましたが、ただ静かに目を閉じることにしました。耳に届くのは、蝋燭の炎が時折はぜる音と、遠くでかすかに囁かれる祈りの声だけです。そのゆったりとした静寂の中で、私はブカレストからここまでの道のりや、壁画から受けた衝撃、そして日本での日々の忙しさをゆっくりと思い返していました。

    不思議な感覚でした。慌ただしい日常ではなかなか自分自身を見つめ直す時間が持てません。しかし、この荘厳な空間に身を委ねると、思考の波が徐々に穏やかになり、心が静まっていくのを感じました。まるで壁画に描かれた幾多の聖人たちに見守られつつ、心のデトックスをしているかのような時間。旅の疲れだけでなく、日々の生活の中で無意識に溜まった心の澱(おり)がすっと洗い流されていくようでした。祈りとは必ずしも神に願いを伝えるだけではないのかもしれません。このように静かな場所で自分自身と向き合い、心の調和を図る時間そのものが、広い意味での祈りなのだと感じました。

    祈りの作法とマナー

    ヴォロネッツ修道院は世界的な観光地であると同時に、修道女たちが日々の祈りを捧げる生きた信仰の場でもあります。訪れる私たち観光客は、その神聖さを損なわないための配慮が求められます。

    まず何より服装が重要です。特に教会内部に入る際は、過度な肌の露出を避けることが必要です。男性は半ズボン、女性はミニスカートやタンクトップ、キャミソールなどの着用は控えましょう。多くの教会では入り口で腰に巻く布や肩を覆うショールを貸し出していますが、自分で羽織るものやスカーフを持参するのが安心です。特に女性は髪をスカーフで覆うことで、より敬虔な雰囲気に溶け込むことができます。

    次に写真撮影のルールです。外壁の壁画は撮影可能ですが、聖堂内部の撮影は基本的に禁止されています。フラッシュはもちろん、シャッター音も静寂を破る妨げとなります。素晴らしい光景を記録したい気持ちは理解できますが、ぐっと我慢して目と心に焼き付けることに専念しましょう。その方が、その場の空気をより深く感じ取れるはずです。

    そして最も大切なのは静粛を守ることです。大きな声での会話は厳禁であり、ここは美術館ではなく祈りの場です。信者の方々の邪魔をしないよう、静かに振る舞い敬意を払うことを忘れないでください。このようなささやかな配慮一つで、旅の体験はより深く、意義のあるものになるでしょう。

    「ヴォロネッツの青」の秘密と奇跡

    聖堂での静かなひとときを過ごした後、再び外へ出て、改めて壁画の青色と向き合いました。なぜ、この色はこれほどまでに私の心を惹きつけるのでしょうか。

    色彩心理学によれば、青は心を鎮め、リラックスを促す効果があるとされています。空や海を連想させる青は、私たちに安らぎや解放感を与えてくれます。ヴォロネッツの青は深く静謐で、その色調はまさにそうした効果を最大限に引き出しているように感じます。この壁画を見上げると、心がすっと落ち着き、雑念が薄れていくのです。それは色彩の持つ力が、無意識のうちに私たちに働きかけているからかもしれません。

    しかし、この青の魅力は単なる色彩効果だけでは説明しきれません。この色の背後には、この修道院が築かれた時代の人々の切なる祈りと願いが込められているのです。

    ヴォロネッツ修道院が建立された15世紀後半、この地域を支配していたモルダヴィア公国は、強大なオスマン帝国からの絶え間ない脅威に晒されていました。当時の君主シュテファン大公は、キリスト教圏を守る防波堤として一生をかけてオスマン軍と戦い続けた英雄でした。伝説によると、彼はある重要な戦いの前、一人の修道士を訪れ助言を求め、その助言に従って勝利を収めたことへの感謝として、このヴォロネッツ修道院を建立したと言われています。

    つまり、この修道院と壁画は単なる宗教施設ではなく、国の存亡をかけた戦いの中で民衆の信仰を結集し、士気を高める国家的プロジェクトだったのです。特に西壁に描かれた「最後の審判」には、その意図が強く表れています。絵の中では、キリスト教徒が天国へ、そして異教徒であるトルコ人(オスマン帝国兵)は地獄へ送られる姿が鮮明に描かれています。これは神が必ず我々の味方となり、勝利をもたらすという強力なメッセージでした。

    こうした歴史的背景を知ると、「ヴォロネッツの青」は単なる美しい色ではなく、苦難の時代を生き抜いた人々の希望や祈りの結晶のように感じられます。終わりの見えない戦乱のなかで、人々はこの青い空を描いた壁画を見上げ、神の救いと平和な未来を願ったのではないでしょうか。500年の時を超えて色褪せないこの青は、まさに奇跡であり、その奇跡は強い信仰心によって引き寄せられたのかもしれません。この壮大な物語が、この青の奥深くに秘められているのです。

    修道院の周辺を散策する楽しみ

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    ヴォロネッツ修道院で心に残る体験を終えた後、私はその周辺に広がる小さな村を歩いてみることにしました。石畳の細い道、木製の柵に囲まれた庭、煙突から立ち昇る煙。まるで時間が止まったかのような、穏やかで牧歌的な風景が広がっていました。

    土産物店をのぞくと、手刺繍が施された美しいブラウスやテーブルクロス、素朴な木製の食器、そして修道院で描かれたイコンのレプリカなどがずらりと並んでいます。観光地でありながら、どこか押しつけがましくない落ち着いた雰囲気が心地よいです。店先にいるおばあさんとは、片言の英語とジェスチャーでやりとりをして、とても楽しいひとときを過ごしました。

    散策しているうちに空腹を感じたので、近くにあるペンション兼レストランに立ち寄ることにしました。ルーマニアの田舎料理は素朴ながら、味わい深いことで知られています。

    私が注文したのは、まず「チョルバ・デ・ブルタ」という牛の胃袋を使ったスープ。白くて少し酸味のあるスープですが、見た目に反して臭みは全くなく、クリーミーでとても美味しかったです。旅の疲れを癒すような、優しい味わいが印象的でした。

    メインには、「ママリガ」というトウモロコシ粉を練って作る、ルーマニアの代表的な料理を選びました。ポレンタに似ていますが、よりしっかりとした固さがあります。これに「サルマーレ」と呼ばれるロールキャベツや豚肉のグリルを添えていただきます。もちろん、地元産のワインも一緒に楽しみました。ルーマニアは実は世界有数のワイン生産国で、カルパティア山脈の麓で育つブドウから作られるワインは果実味豊かで、田舎料理と非常によく合います。

    食後は、お馴染みのルーマニアの蒸留酒「ツイカ」を一杯いただきました。プラムから抽出されるこのお酒はアルコール度数が高く、喉を熱く刺激しますが、その後に広がるフルーティーな香りがたまりません。世界各地の酒を味わうのが旅の楽しみのひとつである私にとって、この地ならではの料理と酒は、ヴォロネッツの青と同じくらい忘れがたい思い出となりました。

    このブコヴィナ地方には、ヴォロネッツのほかにも訪れる価値のある「描かれた修道院」が多数存在します。例えば、緑を基調とした美しい壁画が特徴の「スチェヴィツァ修道院」や、赤を印象づける「モルドヴィツァ修道院」など、それぞれ個性豊かです。もし時間に余裕があれば、レンタカーやタクシーを借りてこれらの修道院を巡るのもおすすめです。点在する修道院を結ぶ道は、それ自体が魅力的なドライブコースとなり、ルーマニアの田舎の風情を存分に楽しめるでしょう。

    旅の終わりに心に刻まれた青

    ヴォロネッツをあとにし、帰国の途上で、僕はずっとあの青について考え続けていました。旅に出る前は、単に「美しい青色」を一度見てみたいという、表面的な興味に過ぎなかったのかもしれません。しかし、現地を訪れ歴史に触れ、静寂の中で自分自身と向き合う時間を過ごしたことで、あの青は僕の中でまったく異なる意味を持つようになっていました。

    あの色は、ただの顔料の青ではなかったのです。それは、厳しい自然環境に耐え抜いた奇跡の色であり、異教徒の脅威に怯えながらも信仰を支えに生きた人々の祈りそのものの色でした。また、すべての喧騒から解放される魂の静寂の色でもありました。あの青を見つめると、自分の存在の小ささや日々の悩みの些細さを痛感させられるのです。

    今回の旅は、いつもの賑やかな酒場を巡る旅とはまったく異なるものでした。しかし、そこで心に満ちたものの大きさは、これまでのどの旅にも劣らず、いや、むしろそれ以上だったかもしれません。心の奥深くに静かに染み渡る感動。それは、アルコールがもたらす高揚感とは異なり、魂が酔うような、そんな感覚でした。

    もしあなたが日常に疲れを感じたり、心のざわつきで穏やかさを失っているなら、ルーマニアのヴォロネッツ修道院を訪れることをぜひおすすめします。門をくぐり、壁画の前に立った瞬間、きっとあなたもあの青が放つ不思議な力に包まれるでしょう。そして、聖堂の静寂の中で過ごすひとときは、乱れた心のリズムを整え、新たなエネルギーを与えてくれます。

    今、僕の胸には一枚の風景が鮮やかに焼きついています。それは、ルーマニアの柔らかな日差しのもと、天空の青をまとい静かに佇むヴォロネッツ修道院の姿です。あの青は、これからの人生のさまざまな場面で、僕の心の道標となってくれるに違いありません。それは旅がくれた、かけがえのない宝物です。

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    この記事を書いた人

    美味い酒と肴を求めて全国を飲み歩く旅ライターです。地元の人しか知らないようなB級グルメや、人情味あふれる酒場の物語を紡いでいます。旅先での一期一会を大切に、乾杯しましょう!

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