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    カナダから米国への旅行者が急減、ドル高とインフレが直撃 – 北米旅行の未来は?

    2026年初頭、北米の旅行市場に衝撃が走りました。米商務省が発表した最新データによると、カナダから米国を訪れる旅行者数が2ヶ月連続で大幅に減少していることが明らかになりました。長年、米国にとって最大のインバウンド市場であったカナダからの旅行者の落ち込みは、旅行業界に深刻な影響を与え始めています。

    この記事では、この急減の背景にある経済的要因を深掘りし、今後の北米旅行市場に与える影響と未来について考察します。

    目次

    記録的な減少、その背景にある数字

    米商務省のデータは、カナダからの旅行者数がパンデミック後の回復基調から一転し、顕著な減少傾向にあることを示しています。この落ち込みは、特に陸路での国境越えだけでなく、空路を利用する旅行者にも及んでおり、国境沿いの観光都市から主要なハブ空港まで、広範囲でその影響が見られます。

    この減少幅は過去数年間で見ても異例のレベルであり、単なる季節的な変動ではなく、構造的な問題をはらんでいることを示唆しています。

    旅行者の財布を直撃する三つの経済的要因

    専門家は、今回の旅行者減少の主な原因として、三つの複合的な経済的要因を指摘しています。これらはカナダ人旅行者の予算を直接圧迫し、米国旅行の魅力を相対的に低下させています。

    為替レートの影響:カナダドル安の現実

    最も大きな要因は、カナダドルに対する米ドルの為替レートです。現在、為替市場は米ドル高・カナダドル安の傾向が続いており、カナダ人にとって米国でのあらゆる費用が割高になっています。

    例えば、以前は1000カナダドルで約750米ドルの買い物ができたところが、現在では700米ドルにも満たないケースが出てきています。この差は、宿泊費、食費、ショッピングなど、旅行のあらゆる場面で重くのしかかり、旅行全体の予算を大幅に引き上げています。

    米国内のインフレ:高まる滞在コスト

    第二に、米国内で続く高いインフレ率が挙げられます。ホテル、レストラン、ガソリン、テーマパークの入場料など、旅行者が現地で支払うサービスの価格が高騰しています。

    為替レートによる不利な状況に加え、米国内での物価上昇が追い打ちをかける形となり、同じ旅行プランでも昨年と比較して20%以上もコストが増加したという声も聞かれます。これにより、多くのカナダ人旅行者が米国旅行を断念、あるいはより安価な目的地へと変更を余儀なくされています。

    旅行コスト全般の上昇

    航空運賃や燃油サーチャージといった、旅行そのものにかかる基本コストの上昇も無視できません。世界的なエネルギー価格の変動や人件費の高騰を受け、航空券の価格は高止まりしています。これらの要因が組み合わさることで、米国旅行は多くのカナダ人にとって「高嶺の花」となりつつあるのです。

    航空会社の減便も開始、北米旅行市場の未来

    この需要の落ち込みは、すでに具体的なビジネス判断に影響を与え始めています。一部の航空会社は、収益性の低下したカナダ・米国間の路線について、フライトの頻度を削減する決定を下しました。これにより、旅行者の選択肢が狭まり、利便性が低下するという悪循環に陥る可能性も懸念されています。

    この傾向が続けば、以下のような影響が予測されます。

    • 米国観光業界への打撃: 特にカナダ人観光客に依存してきたニューヨーク州やフロリダ州、国境沿いのショッピングモールなどは、深刻な経済的打撃を受ける可能性があります。ホテルやレストラン、小売業界への波及も避けられないでしょう。
    • 旅行先の多様化: カナダ人旅行者は、米国に代わるコストパフォーマンスの高い旅行先として、メキシコやカリブ諸国、あるいはヨーロッパへと目を向ける可能性があります。また、カナダ国内の旅行需要が高まることも十分に考えられます。
    • 旅行スタイルの変化: 米国への旅行を続ける人々の中でも、滞在日数を短くしたり、高級ホテルからエコノミーホテルへ切り替えたり、自炊ができる宿泊施設を選ぶなど、節約を意識した旅行スタイルが主流になるかもしれません。

    今後の動向に注目

    この状況が一時的なものか、あるいは長期的なトレンドとなるのかは、今後の為替市場の動向や両国のインフレ率、そして世界経済の安定にかかっています。米国の観光業界が、この状況を打破するためにカナダ人旅行者向けの特別なプロモーションや割引キャンペーンを打ち出すかどうかも注目されます。

    Arigatripをご利用の皆様も、カナダ・米国間の旅行を計画される際には、最新の為替レートや現地の物価情報を十分に確認し、賢く予算を立てることをお勧めします。

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