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    ベトナム、観光大国への次なる一手:2026年に外国人2500万人誘致、鍵は「グリーンツーリズム」

    東南アジアの中でも目覚ましい経済成長と文化的な魅力で注目を集めるベトナムが、観光セクターにおいて野心的な目標を掲げました。ベトナム国家観光局は、2026年までに年間の外国人観光客数を2500万人に引き上げるという計画を発表。これは、ポストコロナの力強い回復を足がかりに、持続可能な成長モデルへと舵を切るという強い意志の表れです。単なる数の拡大だけでなく、「グリーンツーリズム」を軸とした質の高い観光立国を目指すベトナムの戦略に迫ります。

    目次

    驚異的な回復力から見据える未来の目標

    今回発表された2026年の目標は、非常に具体的な数値で示されています。

    • 外国人観光客数: 2500万人
    • 国内旅行者数: 1億5000万人
    • 観光総収益: 約430億米ドル(約6兆6000億円以上)

    これらの数字は、ベトナム観光業が持つポテンシャルの高さと政府の強い期待を物語っています。

    背景にあるV字回復と政府の強力な後押し

    この強気な目標設定の背景には、コロナ禍からの驚異的な回復があります。2023年、ベトナムは当初目標の800万人を大幅に上回る1260万人の外国人観光客を迎え入れました。さらに2024年もその勢いは加速しており、年間目標1800万人の達成も視野に入っています。

    この成功を支えている大きな要因が、政府による大胆なビザ緩和策です。2023年8月以降、電子ビザ(e-visa)の対象国が全世界に拡大され、滞在可能期間も30日から90日へと延長。日本を含む一部の国に対するビザなしでの滞在期間も、従来の15日から45日へと大幅に延長されました。この規制緩和が、長期滞在者や周遊旅行者を呼び込む強力な追い風となっています。

    量から質へ:成長の鍵「グリーンツーリズム」

    ベトナムが次なる成長の柱として掲げるのが「グリーンツーリズム」です。これは、単に観光客の数を増やすだけでなく、環境保護と文化保全を両立させ、持続可能な観光産業を構築しようという戦略です。

    自然と文化を活かした質の高い観光体験

    政府は、ベトナムが誇る豊かな自然遺産、文化遺産、そして美しい海岸線を最大限に活用し、質の高い観光商品を開発する方針です。

    • エコツーリズム: メコンデルタの豊かな自然や、少数民族が暮らす山岳地帯でのトレッキングなど、環境に配慮したツアー開発が進められています。
    • 文化体験: 古都ホイアンやフエの世界遺産を巡るだけでなく、現地の生活や伝統工芸に触れる体験型の観光が重視されます。
    • 海洋観光: フーコック島やダナンといったリゾート地では、美しいビーチを守りながら、ダイビングやサステナブルなマリンアクティビティを推進します。

    こうした取り組みは、環境意識の高い欧米からの旅行者や、より深い体験を求めるリピーター層に強くアピールすると考えられます。

    予測される未来と旅行者への影響

    ベトナムのこの新たな戦略は、国内外に大きな影響を与えることが予測されます。

    東南アジア観光の新たなリーダーへ

    目標が達成されれば、ベトナムはタイと並ぶ東南アジアの主要な観光大国としての地位を不動のものにするでしょう。周辺国との連携を強化し、地域全体の観光業を牽引する存在となる可能性も秘めています。競争が激化する中で、ベトナムが提供する「グリーン」で「高品質」な観光は、大きな差別化要因となり得ます。

    日本人旅行者にとってのベトナム

    ビザ緩和により、日本人旅行者にとってベトナムはこれまで以上にアクセスしやすく、魅力的なデスティネーションとなります。

    • 旅行スタイルの多様化: 長期滞在が可能になったことで、都市部だけでなく、地方の隠れた名所をゆっくり巡る旅や、数週間にわたるワーケーションといった新しい旅行スタイルが広がるでしょう。
    • 新たな観光地の開拓: 観光開発がベトナム全土で進むことで、まだ知られていない美しい自然や文化に触れる機会が増えることが期待されます。
    • 注意点: 一方で、人気観光地ではさらなる混雑や物価の上昇も予想されます。旅行者は、サステナブルな観光を謳うツアーや宿泊施設を意識的に選ぶことが、ベトナムの目指す未来を応援することにも繋がります。

    力強い回復を遂げたベトナム観光業は、今、持続可能な未来へと大きく舵を切ろうとしています。その挑戦が成功するかどうか、今後の動向から目が離せません。

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