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    砂漠の真ん中で、なぜかドイツの味がする。ナミビアの小さなオアシス「ウイス」で出会った奇跡のケーキ

    「地球の果てで、とびきり美味しいケーキが食べられる場所があるんだよ」

    旅の途中で出会ったバックパッカーが教えてくれたのは、まるで都市伝説のような話でした。場所は、アフリカ南西部に位置するナミビア。広大なナミブ砂漠のどこかにある、ウイスという小さな町。そこには、忘れられない味があるのだと、彼は目を輝かせながら語っていました。

    正直、最初は半信半疑でした。灼熱の太陽が照りつけ、赤茶けた大地がどこまでも続く砂漠のイメージと、「美味しいケーキ」が、私の頭の中でどうしても結びつかなかったからです。普段はソウルの最先端カフェを巡ったり、トレンドのファッションを追いかけるのが好きな私にとって、ナミビアの砂漠はあまりにも非日常的で、想像を絶する世界。でも、その「ありえない」組み合わせに、どうしようもなく心を惹かれてしまったのです。

    果てしない砂漠のドライブの先に、本当にそんなオアシスは存在するのでしょうか。今回は、そんな私の好奇心から始まった、ナミビアの小さな町・ウイスへの旅の記録です。予想を遥かに超える絶品ドイツ風ケーキと、そこで出会った温かい人々、そして魂を揺さぶるような大自然の風景。この感動を、少しでも皆さんにおすそ分けできたら嬉しいです。

    ナミビアの大自然に魅了されたなら、スピッツコッペで満天の星空を眺める夜も旅の思い出に加えてみてはいかがでしょうか。

    目次

    地球がむき出しになる道、ウイスへのドライブ

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    ナミビアの旅は、たいてい首都ウィントフックからスタートします。ここには国際空港があり、旅の拠点として最適な街です。ウィントフックから目的地のウイスまでは北西方向へおよそ300キロメートル。地図を見るとそれほど距離は感じられませんが、この移動自体がすでに一つの冒険の始まりでした。

    ナミビアを巡るなら、頼りになるのは何と言っても車です。特に主要な舗装路を離れて砂漠エリアへ向かう際には、車高が高くパワフルな4WDが絶対におすすめ。私たちはウィントフック空港で予約していた四輪駆動のピックアップトラックを借りて、いざ出発。最初は快適な舗装道路が続いていましたが、走り進めるうちに風景は一変。窓の外に広がるのは、なだらかな丘と乾いた大地に点在するアカシアの木々。日本では決して見ることのできない壮大な光景が広がっていました。

    B1、C35、C36といった国の主要道や地方道をつなぎますが、この「地方道」はほとんどが未舗装の砂利道、いわゆる「グラベルロード」です。ハンドルを握る手には絶えず細かな振動が伝わり、車が巻き上げる赤茶けた砂埃でバックミラーはすぐに見えなくなります。そんな道を、およそ時速80キロでひたすら走り続けるのです。

    「本当にこの道であっているのだろうか…?」

    対向車はほとんどなく、携帯の電波もいつの間にか圏外になってしまう環境では、不安に駆られる瞬間も。でも、それがまた良いのです。いわゆるデジタルデトックスという言葉がありますが、ここでは自然と強制的にそれが実現します。代わりに聞こえてくるのは、タイヤが砂利を噛む音と、カーステレオからの心地よい音楽、そして隣に座る友人の鼻歌だけ。都会の喧騒から完全に切り離されたこの感覚が、信じられないほど気持ちよくて心を解き放ってくれます。

    ドライブの途中でぜひ訪れてほしいのが、「スピッツコッペ」という奇岩群です。鋭く尖った岩山が平原から突き出す光景は、「ナミビアのマッターホルン」とも称されるほど壮麗。何億年もの風雨によって削られた花崗岩が織り成す自然の芸術です。ここで車を停めて少し散策すれば、地球の長大な歴史を体感できます。ロックアーチと呼ばれる岩の橋の下から見る夕焼けは、きっと生涯忘れられない思い出になるでしょう。

    ウイスへ向かうドライブで決して忘れてはならないのが、十分な水と食料、そしてガソリンの確保です。町と町の距離が100キロ以上離れているのはざらで、その間には店もガソリンスタンドもありません。私たちはウィントフックのスーパーで5リットル入りの水を何本も購入し、パンやスナック類をたくさん積み込み出発しました。ガソリンスタンドを見つけたら、残量が半分を超えていても必ず給油して満タンにするのがナミビアのドライブの基本。こうした準備があることで精神的な余裕が生まれます。

    服装は、とにかく動きやすく汚れても問題ないものがおすすめ。Tシャツに高機能のパンツ、足元はスニーカーかトレッキングシューズが最適です。日差しが非常に強いため、サングラスやつばの広い帽子は必須アイテム。日焼け止めはSPF50+のものを使い、2時間に一度は塗り直すくらいの意識で。意外に重要なのが薄手の長袖シャツやパーカー。直射日光を避けるだけでなく、砂漠地帯は朝晩の気温差が激しいため、体温調整に重宝します。車内はエアコンが効いていますが、乾燥対策としてリップクリームや保湿クリームを携帯すると快適度が格段にアップします。

    何時間ものドライブで疲れが見え始めた頃、地平線の向こうに巨大な山脈が姿を現しました。ナミビア最高峰のブランドバーグ山です。その麓には私たちの目的地、ウイスの町がありました。まるで蜃気楼のように突如として現れた小さな集落。ついに到着を果たしたのです。

    時間が止まったような町、ウイスの第一印象

    ウイスはかつて錫(すず)の鉱山で栄えた町です。1980年代に鉱山が閉鎖されて以来、すっかり静かな場所になったと耳にしました。実際に車を降りて町を歩いてみると、その説明がよく理解できました。聞こえてくるのは風の音と、遠くで鳴く鳥のさえずりだけ。アスファルトの道路は町の中心部に限られ、少し脇道へ入るとすぐに赤土の道に変わります。平屋の家がまばらに点在し、庭先には多肉植物やサボテンが育っていて、どこか乾いた、ゆったりとした雰囲気が漂っていました。

    人口はわずか数百人程度。すれ違う住民たちは皆、ゆったりとした足取りで歩き、旅行者である私たちを見つけると、照れくさそうに微笑みながら挨拶を交わしてくれました。その素朴な温かさに触れると、長距離ドライブの疲れが自然と和らいでいくように感じました。

    町の中心には小さなスーパーマーケットが2軒、ガソリンスタンド、そして数軒のロッジやキャンプサイトが点在するのみ。ネオンサインもコンビニもありません。しかし不思議と「何もない」という印象はなく、むしろ都会が失ってしまった「何か」がここには豊かに息づいているように思えました。満天の星空、深い静寂、そしてゆっくりと流れる時間。それこそがこの町の最大の魅力と言えるでしょう。

    私たちは町のロッジにチェックインしました。シンプルな作りの部屋ながら清潔で、シャワーからはしっかり温かいお湯が出ます。砂漠の真ん中でこれだけの設備があることに、ただただ感謝の気持ちが湧きました。ロッジのスタッフに例のケーキが楽しめるカフェの場所を尋ねると、彼はにこやかに答えてくれました。

    「ああ、『Cactus and Coffee』のことだね。ここからすぐ近くだよ。ここのアップルパイは世界一だからね!」

    「世界一」という言葉に期待が一気に高まりました。荷物を部屋に置くと、私たちは待ちきれずそのカフェへと足を向けました。

    砂漠のオアシス「Cactus and Coffee」で味わう、至福のひととき

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    ロッジから歩いて数分の場所に、目指していたカフェ「Cactus and Coffee」が確かに存在していました。外観は高い塀で囲まれていて、中の様子は見えませんが、「CACTUS & COFFEE」と書かれた素朴な看板が私たちを迎えてくれます。木製の扉をそっと開けると、まさに「砂漠のオアシス」と呼ぶにふさわしい光景が広がっていました。

    目に飛び込んできたのは、青々とした芝生の庭とカラフルな花々。そして、名前の通り大小さまざまなサボテンや多肉植物が、まるでアート作品のように美しく配置されています。赤茶けた砂漠の風景に慣れた目には、この鮮やかな緑と色彩が非常に鮮烈で、心を奪われました。庭には大きな木が植えられて木陰を作り、その下のテーブル席では数組のお客さんが楽しげに談笑しながら寛いでいます。

    カフェの建物は、古い農家を改装したかのような温かみのある造り。中に入ると、ひんやりとした涼しい空気が心地よく、アンティーク家具や愛らしい雑貨が飾られていました。そしてカウンターの奥にあるショーケースの中に、宝石のように輝くケーキたちが並んでいます。

    チーズケーキ、チョコレートケーキ、キャロットケーキ…どれも見ただけで美味しそうで、迷ってしまいます。しかし、私の心はすでに決まっていました。あのバックパッカーもロッジのスタッフも大絶賛していたアップルパイです。ナミビアでは「アプフェルシュトゥルーデル(Apfelstrudel)」と呼ばれ、ドイツやオーストリアで親しまれている伝統菓子です。

    なぜアフリカの砂漠の真ん中でドイツ菓子が?と不思議に思うかもしれません。実はナミビアはかつてドイツの植民地であり、その名残で現在もドイツ系移民が多く、文化や食生活にもその影響が色濃く残っています。このカフェのオーナーもドイツ系の血筋だそうで、そんな歴史の物語に思いを馳せながら、私はアプフェルシュトゥルーデルと自家製レモングラスアイスティーを注文しました。

    運ばれてきたプレートを見て、思わず「わぁ…」と感嘆の声が漏れました。温められたアプフェルシュトゥルーデルの上にはたっぷりの粉砂糖がかかり、脇にはバニラアイスクリームとホイップクリームが添えられています。ビジュアルはまさに完璧です。いよいよフォークを入れます。

    サクッ…!

    薄く折り重なったパイ生地が軽やかな音を立て、その中にはシナモンの香りをまとったリンゴのコンポートがぎっしり詰まっています。一口運ぶと、言葉を失いました。何とも言えぬ美味しさ。バターの豊かな風味を感じるサクサクの生地、甘酸っぱく煮込まれたリンゴのジューシーさ、そして鼻に抜けるシナモンのスパイシーな香りが口中に広がります。それが冷たいバニラアイスと混ざり合い、絶妙なハーモニーを奏でました。甘すぎず、懐かしさを感じさせる優しい味わいに、長旅の疲れはたちまち消え去りました。

    自家製レモングラスアイスティーも爽やかでスッキリとした香りがあり、ケーキの甘みをほどよくリフレッシュしてくれます。庭の木陰で心地よい風に吹かれながら、美味しいケーキを味わう贅沢な時間。数時間前まで砂埃まみれでグラベルロードを走っていたのがまるで嘘のようです。このギャップこそ旅の醍醐味なのかもしれません。

    料金はケーキとドリンクでおよそ100ナミビアドル前後(2023年時点)。日本円で約800円ほどでしょう。この空間と味を考えれば、信じられないほど良心的な価格です。営業時間は朝から夕方までですが、人気のケーキは午後には売り切れることも多いので、なるべく早めの訪問がおすすめ。特に予約は不要ですが、確実に味わいたいなら午前中に行くのが間違いありません。

    このカフェは、ただ美味しいだけではなく、訪れる人を優しく迎え入れ癒してくれる特別な空気が流れています。オーナー夫妻の温かな人柄、丁寧に手入れされた庭、そして心を込めて作られたケーキ。そのすべてが一体となり、「Cactus and Coffee」という奇跡のような場所を創り出しています。ウイスを訪れた際には、いや、このカフェのためだけにウイスを訪れる価値が確実にあると言えるでしょう。

    砂漠の恵み、もう一つの顔。ワイルドなローカルフードに挑戦

    ドイツ風ケーキという意外なグルメに心が満たされた私ですが、せっかくナミビアまで来たのだから、その土地ならではの味にも挑戦してみたいと思っていました。ウイスの夜、私たちはロッジのレストランでローカルフードのディナーを楽しむことにしました。

    メニューを開くと、見慣れない名前がずらりと並んでいます。「Oryx(オリックス)」「Springbok(スプリングボック)」「Kudu(クドゥ)」…これらはすべてナミビアのサバンナや砂漠に生息する動物たちの名前です。そう、ここでは野生動物の肉、いわゆる「ゲームミート」を食べる文化が根付いているのです。

    少し緊張しながら、私はオリックスのステーキを注文しました。オリックスは、白黒の美しい模様と長くまっすぐな角が特徴のウシ科の動物です。果たしてどんな味がするのでしょう。

    運ばれてきたステーキは、見た目こそ普通のビーフと変わりません。ナイフを入れると赤みの強い断面が見えました。一口食べてみると…驚かされました。臭みやクセはほとんどなく、牛肉よりも脂肪分が少ないしっかりとした赤身肉の旨みが口の中に広がります。食感はやや歯ごたえがあるものの固すぎず、噛むほどに肉本来の味わいが深まる感じです。これは美味しい!赤ワインとも抜群の相性でした。

    付け合わせには、この地域の主食である「パップ(Pap)」が添えられていました。トウモロコシの粉をお湯で練り上げたもので、見た目はマッシュポテトのようです。味はほとんどなく、シチューやソースと一緒に食べるのが一般的とのこと。素朴でどこかほっとする味わいが、濃厚なゲームミートを優しく引き立ててくれました。

    友人が頼んだスプリングボックの煮込みも少し味見させてもらいましたが、こちらはオリックスよりもさらに柔らかく繊細な味わいで、動物によってこんなにも味や食感が異なるのかと新たな発見に心が躍ります。

    もちろん、ゲームミートが苦手な方のためにチキンやビーフ、またベジタリアン向けのメニューも用意されているので安心です。しかし、少しでも興味があればぜひ挑戦してみてください。日本ではなかなか味わえない、まさに「大地の味」。その土地の自然の恵みをいただく経験は、旅の記憶をより深く豊かなものにしてくれるはずです。

    ディナーの料金はメイン一皿で200〜300ナミビアドルほど。贅沢な体験としてはとてもリーズナブルに感じました。砂漠の静かな夜、満天の星空の下で味わうワイルドな食事。これもまた、ウイスならではの忘れがたい食体験となりました。

    ウイスを拠点に楽しむ、太古の地球へのタイムスリップ

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    美味しいケーキや地元の料理で心とお腹を満たしたら、次はウイスを拠点にさまざまなアクティビティに挑戦してみましょう。この地域は食だけでなく、手つかずの大自然や悠久の人類史に触れられる魅力あふれるスポットが点在しています。

    ブランドバーグ山と「ホワイトレディ」の壁画

    ウイスの町の背後に雄大にそびえ立つブランドバーグ山は、ナミビアの最高峰として知られ、先住民サン人(ブッシュマン)にとって長い間聖なる地とされてきました。その岩肌には、数千年前に描かれた数多くのロックアート(岩絵)が今なお鮮やかに残されています。

    なかでも特に有名なのが、「ホワイトレディ(白い貴婦人)」と呼ばれる壁画です。私たちは現地ガイドが案内するツアーに参加し、この壁画を訪ねました。ツアーはウイスのロッジなどで前日に予約しておくとスムーズです。料金はガイド料と国立公園の入場料込みで、一人数百ナミビアドル程度でした。

    翌朝、ガイドが運転する4WDで登山口まで向かい、そこからは片道約40分のハイキング。岩場はでこぼこしているため、トレッキングシューズや底がしっかりしたスニーカーで訪れるのが望ましいでしょう。日差しを遮るものがないので、帽子と水分補給の用意は忘れずに。

    息を切らしつつ岩陰のシェルターに到着すると、ガイドが指差す先に「ホワイトレディ」が姿を現します。赤褐色の岩肌に白い顔料で描かれた、槍や弓のようなものを持つ人物像です。実際には女性ではなく、儀式に参加した男性シャーマンを描いたものとされている一方、その神秘的な雰囲気は見る人の想像を掻き立てます。数千年前にここに暮らした人々が何を願い、どんな思いで描いたのか。静かな岩陰で壁画を前にすると、時間を超えて彼らの息づかいが聞こえてくるような不思議な体験を味わえました。

    砂漠の賢者、デザート・エレファントを探すサファリ

    もうひとつ、ぜひ味わってほしいのが砂漠に適応して生きるゾウ、「デザート・エレファント」を探すサファリツアーです。一般的なアフリカゾウよりもやや小柄で足が長い彼らは、限られた水や食料を求めて広大な砂漠を移動しながら生活しています。その姿はまさに生命の神秘そのものです。

    このツアーも経験豊富なガイドの同行が不可欠です。彼らはゾウの足跡や糞、食べた跡などわずかな痕跡をもとに生息場所を特定するプロフェッショナルで、私たちだけでは決して見つけられません。

    早朝、まだ薄明かりの中ロッジを出発。乾いた川床(リバーベッド)に沿って4WDを走らせます。ガイドは時折車を止めて地面を観察し、何かを見つけると静かに再び走り出します。その真剣なまなざしに期待が高まります。

    出発から約2時間経った頃、ガイドがエンジンを切り、静かに前方を指差しました。アカシアの木陰に数頭のゾウの群れが見え、その大きな体は砂漠の色と溶け合っています。赤ちゃんゾウが母親に寄り添う姿も目に入りました。エンジン音を立てないよう車はゆっくりと距離を保ち停止し、私たちは息をのんでその光景を見つめました。

    過酷な環境を生き抜く彼らの姿は神々しさすら感じられ、力強くも穏やかな佇まいに心が癒されます。ツアーの所要時間はゾウの居場所によって異なりますが、半日程度を見ておくのがよいでしょう。野生動物相手のため必ずしも会える保証はありませんが、たとえ会えなくとも砂漠の美しい景色をドライブするだけでも大変貴重な経験となります。

    旅のヒント、ウイス滞在を快適にするために

    ここまで読んで「ナミビアのウイスに行ってみたい」と感じた方に向けて、もう少しだけ実践的な情報をお伝えします。ほんの少しの準備で、旅の快適さが大きく変わることもあるので、ぜひ参考にしてください。

    旅程と滞在期間について

    首都のウィントフックからウイスへは、休憩を入れながら車で約4〜5時間かかります。日帰りも不可能ではありませんが、できれば最低でも1泊、可能なら2泊するのが理想的です。1泊だと移動時間が長くなり、ゆったりと町の雰囲気を味わったり、アクティビティに参加したりする余裕がほとんどありません。2泊すれば、初日は移動と町の散策、2日目は朝からアクティビティを楽しみ、最終日にゆっくりとウィントフックや次の目的地へ向かう余裕あるスケジュールが組めます。

    宿泊施設のポイント

    ウイスには豪華なホテルはほとんどありませんが、清潔で快適なロッジや手頃なゲストハウス、広大なキャンプサイトが選べます。多くのロッジにはプールが備わっているので、暑い日中はプールサイドで読書をしながら過ごすなど、贅沢な時間の使い方も可能です。キャンプサイトを利用する場合は、テントなどの装備を自分で用意する必要がありますが、満天の星空の下で眠る体験は格別の思い出となるでしょう。予約は各種予約サイトやロッジの公式サイトから直接行えます。

    通信環境について

    正直なところ、あまり期待しない方が無難です。町の中心部やロッジではWi-Fiが使えることも多いですが、速度は遅く不安定なことが少なくありません。動画のストリーミングや大容量のデータ送受信は難しいと考えたほうがいいでしょう。日本の携帯会社の海外ローミングも圏外になる可能性が高いです。旅の前にナミビアの地図をオフラインで使えるようにダウンロードしておくことを強くおすすめします。不便さを楽しむくらいの気持ちで挑むのが、ナミビアでの旅を満喫するコツと言えるかもしれません。

    お金に関して

    ナミビアの通貨はナミビア・ドル(NAD)ですが、隣国の南アフリカ共和国のランド(ZAR)も同じレートで国内全域で使用できます。ウイスの町にはATMがありますが、現金のみを扱う小さなお店もあるため、ある程度の現金はウィントフックなどの大きな町で用意しておくと安心です。クレジットカードはロッジやガソリンスタンドといった比較的大きな施設で使えることが多いです。

    砂漠が教えてくれた、本当の豊かさ

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    ナミビアのウイスを訪れて以来、私の「豊かさ」に対する考え方は、少し変わった気がします。ここには、私がこれまで当然だと思っていたものの多くは存在しません。便利な公共交通機関も、24時間営業の店舗も、高速なインターネット環境も見当たりません。

    それでも、この地にはそれ以上に大切なものがありました。地平線まで続く広大な大地、満天の星が浮かぶ夜空、そして風の音だけが響く深い静けさ。厳しい自然環境のなかで助け合いながら暮らす人々の、素朴で温かな笑顔もそこにありました。

    砂漠の真ん中で味わった甘いアプフェルシュトゥルーデルの味は、きっと一生忘れられないでしょう。それは単なる美味しいケーキにとどまらず、歴史や文化、そして人々の営みが溶け込んだ奇跡の一皿でした。何もないと思っていた場所で、最高の宝物を見つけたような不思議な感覚を覚えました。

    もし、あなたが日々の忙しさに少し疲れを感じていたり、新しいインスピレーションを求めているなら、ナミビアのウイスを訪れてみてはいかがでしょう。果てしなく続く砂漠のドライブの先には、あなたの五感を呼び覚まし、心を優しく満たす、忘れがたい体験が待っているはずです。

    地球の裏側にある小さなオアシスは、今日もきっと旅人を温かく迎え入れています。あの絶品ケーキとともに。

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    この記事を書いた人

    韓国留学経験のある莉佳です!K-POPや最新コスメ、ソウルのトレンド情報を発信しています。ファッションと音楽をテーマにした、Z世代ならではのリアルな韓国の旅をお届けします。一緒に韓国カルチャーを楽しみましょう!

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