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マルタ旅行の完全ガイド!魅力を徹底解説&おすすめプラン

地中海のほぼ中央に浮かぶ、宝石のような島国マルタ。どこまでも青い海、蜂蜜色に輝く石造りの街並み、そして数千年もの歴史が息づくこの国は、一度訪れた者を虜にする不思議な魅力に満ちています。ヨーロッパの洗練された雰囲気と、北アフリカのエキゾチックな香りが交じり合う独特の文化。古代の巨石神殿から、聖ヨハネ騎士団が築いた壮麗な要塞都市、そして世界中の人々を魅了する透明な海まで、その見どころは尽きることがありません。

この完全ガイドでは、旅サイトのプロライターが、マルタの基本情報からベストシーズン、必見の観光スポット、絶品グルメ、さらには語学留学の魅力に至るまで、あなたのマルタ旅行を完璧なものにするための情報を余すことなくお届けします。この記事を読み終える頃には、あなたもきっとマルタへの旅の計画を立て始めていることでしょう。さあ、地中海の楽園への扉を開きましょう。

マルタの歴史や地中海の美しさに心惹かれた方は、アドリア海の宝石、スプリットの旅もきっと気に入るでしょう。

目次

マルタってどんな国?基本情報と地理的魅力

旅の計画を立てる前に、まずマルタという国の基本情報や独特の地理的特徴を把握しておきましょう。小さな島国に秘められた豊かな歴史や文化の背景を知ることで、旅の魅力が一層深まるはずです。

マルタの基本情報を確認

マルタ旅行をスムーズに進めるために、基本的な情報をまとめました。渡航前にチェックし、しっかり準備を整えましょう。

  • 正式名称: マルタ共和国 (Republic of Malta)
  • 首都: ヴァレッタ (Valletta)
  • 公用語: マルタ語と英語。マルタの人々の多くが流暢に英語を話すため、旅行中の言葉の不自由はあまりありません。レストランのメニューや公共交通の案内も英語表記が充実しています。
  • 通貨: ユーロ (€)。クレジットカードは多くのホテルや飲食店、ショップで利用可能ですが、小規模の個人店やマーケットでは現金のみのケースもあるため、一定の現金を持っておくと安心です。
  • 宗教: 国民の90%以上がカトリック教徒です。街中には美しい教会が点在し、人々の生活に深く根付いています。教会を訪れる際は、礼儀を守り静かに過ごしましょう。
  • 時差: 日本より8時間遅れ。サマータイム期間(3月最終日曜日から10月最終日曜日)は7時間遅れになります。
  • 電圧・プラグ: 電圧は230V、周波数は50Hz。プラグはBFタイプ(3つの四角いピン)を使用しています。日本から持参する電化製品を使う場合、BFタイプの変換プラグは必須で、230V非対応の製品は変圧器も必要です。スマートフォンやカメラの充電器はほとんどが海外対応ですが、念のため対応電圧を確認しておきましょう。

地理と歴史が織りなすマルタの独特な魅力

マルタ共和国は、イタリアのシチリア島の南約93kmの地中海に浮かぶ島国です。この地理的な位置は、古くからヨーロッパ、アフリカ、中東を結ぶ重要な海上交通路として戦略的な価値を持ってきました。

マルタは主に3つの有人島で構成されています。

  • マルタ島: 国土の大部分を占める最大の島で、首都ヴァレッタや国際空港、主要な観光地が集中しています。
  • ゴゾ島: マルタ島の北西に位置する第二の大きさの島。マルタ島よりも緑豊かで牧歌的な風景が広がり、独自の文化とゆったりとした時間感覚が特徴です。「カリプソの島」とも呼ばれています。
  • コミノ島: マルタ島とゴゾ島の間に浮かぶ小さな島で、定住者はほとんどいません。その最大の魅力は透き通る青い海の「ブルー・ラグーン」です。

マルタの地形は全般的に平坦で、高山はありません。国土の大部分は石灰岩で形成されており、この石灰岩がマルタの風景の特徴となっています。建物や城壁の多くが淡い黄褐色の石灰岩で造られており、太陽の光を浴びると蜂蜜色(ハニーカラー)に輝く美しい街並みが広がっています。これがマルタ独特の景観を生み出しています。

この国の最大の魅力は、多層的な歴史の重なりにあります。紀元前5200年頃にはすでに人が定住していたとされ、その証拠として謎多き巨石神殿群が残されています。その後もフェニキア人、カルタゴ、ローマ帝国、ビザンツ帝国、アラブ人、ノルマン人、さらに聖ヨハネ騎士団やフランス、イギリスと、多様な民族や勢力により支配されてきました。

中でも16世紀からおよそ250年間マルタを統治した聖ヨハネ騎士団は、現在の首都ヴァレッタを築き、荘厳な教会や宮殿、堅牢な要塞を残しました。その後イギリスの植民地となったことで、英語が公用語となり、現在も赤い郵便ポストや左側通行など、イギリス文化の名残が色濃く残っています。

このように多様な文明の交錯が、マルタの建築、言語、料理、文化に独自の深みをもたらしています。マルタを訪れることは、まさに地中海の歴史絵巻を辿る壮大な旅そのものと言えるでしょう。

マルタ旅行のベストシーズンはいつ?気候とイベント情報

マルタは年間を通じて300日以上晴天が続くと言われるほど天候に恵まれていますが、旅行の目的によって最適なシーズンは異なります。ここでは気候の特徴と各季節に開催される魅力的なイベントを紹介し、最高のマルタ旅行を計画するための参考にしてください。

四季の気候とおすすめの服装

マルタは典型的な地中海性気候であり、夏は暑く乾燥し、冬は温暖で雨が多いのが特徴です。

  • 春(4月〜6月):

気候が落ち着き、日中は暖かく過ごしやすいため観光に最適なシーズンです。平均気温は15〜25℃程度。島内では野生の花が一斉に咲き誇り、最も美しい季節とも言えます。街歩きやハイキングにも適しており、調節しやすい長袖シャツや薄手のジャケット、カーディガンの持参がおすすめです。5月下旬からは海水浴も楽しめるようになります。

  • 夏(7月〜9月):

海水浴やマリンスポーツを楽しむには最適な時期で、30℃を超える日が多く、時には40℃近くに達することもあります。強い日差し対策としてサングラス、つばの広い帽子、日焼け止めは必須アイテムです。通気性の良い服装を心がけ、こまめな水分補給を忘れないようにしましょう。世界中から多くの観光客が訪れ、最も賑わうシーズンです。

  • 秋(10月〜11月):

夏の猛暑が和らぎ、再び穏やかな気候となります。平均気温は約20℃前後で、海水温も高めのため10月上旬までは海水浴も可能です。観光客が減少するため、ゆったりとした旅行を望む方におすすめ。ただし天候が変わりやすく雨が降ることもあるため、折りたたみ傘や軽い防水ジャケットがあると便利です。

  • 冬(12月〜3月):

マルタの冬は日本と比べて温暖で、平均気温は10〜15℃程度。ただし雨季にあたるため、曇りや雨の日が多くなります。観光客が少ないオフシーズンで航空券や宿泊費が安くなる傾向にあります。美術館や教会巡り、カフェでのんびり過ごすなど、屋内での活動を中心に計画すると良いでしょう。防寒用にセーターやコート、雨具の準備をおすすめします。

見逃せない!マルタの主要イベント

マルタでは年間を通じて多彩なお祭りが開催され、地元の活気や文化に触れる絶好のチャンスです。

  • カーニバル(2月または3月):

イースター前の四旬節入り前に開催され、国中が盛り上がる大イベントです。首都ヴァレッタでは巨大で豪華な山車(フロート)のパレードや、カラフルな衣装に身を包んだ人々で賑わいます。ゴゾ島でも独自のカーニバルが行われ、一見の価値があります。

  • 聖週間とイースター(3月または4月):

敬虔なカトリック国家であるマルタにおいて最も重要な宗教行事です。聖金曜日(グッドフライデー)にはキリストの受難を再現した荘厳な行列が各地の教会で行われます。観光客も見学可能ですが、神聖な式典であるため静かに敬意を払ってご覧ください。

  • マルタ国際花火フェスティバル(4月下旬〜5月上旬):

グランド・ハーバーをはじめとする各地で開催される音と光の祭典。世界各国の花火師が技を競い合い、夜空を鮮やかに彩ります。

  • ヴィレッジ・フェスタ(6月〜9月):

夏の週末にマルタとゴゾのほぼ全ての村や町で守護聖人を祝う「フェスタ」が開催されます。教会はイルミネーションで装飾され、通りには屋台が立ち並び、バンドの演奏や壮大な花火で賑わいます。地元の人々と交流できる貴重な機会です。

  • ノッテ・ビアンカ(10月第一土曜日):

「白夜」を意味する文化イベントで、この夜、首都ヴァレッタの美術館、博物館、宮殿などが夜遅くまで無料開放され、街のあちこちでコンサートやパフォーマンスが行われます。

これらのイベントは素晴らしい旅の思い出になること間違いありません。旅行の計画を立てる際は、マルタ政府観光局の公式サイト「Visit Malta」で最新のイベント情報を確認し、日程や会場を事前にチェックして旅程に組み込んでください。

マルタの見どころ徹底紹介!歴史的遺産から絶景まで

マルタの魅力は、その小さな国土にぎゅっと詰まった多種多様な見どころにあります。ここでは、絶対に見逃せない観光スポットをマルタ島、ゴゾ島、コミノ島の3つに分けて詳しくご紹介します。

マルタ島:歴史と文化の中心地

首都ヴァレッタ (Valletta)

ユネスコ世界遺産にも登録されている街全体が、聖ヨハネ騎士団によって築かれた要塞都市ヴァレッタ。碁盤目状に整えられた通りや、蜂蜜色の壮麗な建築物、美しい出窓(ガッラリア)が特徴的な街並みを歩くだけで、まるで中世時代にタイムスリップしたかのような気分を味わえます。

  • 聖ヨハネ大聖堂 (St. John’s Co-Cathedral):

外観は質素ながら、一歩内部に入るとその壮麗な装飾に圧倒されます。床全体に敷き詰められた大理石の墓石や、金箔で彩られた壁や天井の装飾は、騎士団の財力と権威を象徴しています。特に必見なのが、イタリアの巨匠カラヴァッジョによる最高傑作「洗礼者ヨハネの斬首画」です。この教会には服装規定があり、肩や膝を露出した服装(タンクトップやショートパンツなど)では入場できません。ストールやカーディガンの持参をおすすめします。入り口でも貸し出しがありますが、事前に用意しておくとスマートでしょう。

  • 騎士団長の宮殿 (Grandmaster’s Palace):

かつて聖ヨハネ騎士団の総長が住まった宮殿で、現在は大統領府および武器庫博物館として利用されています。豪華な装飾が施された大広間や、騎士団が実際に使用した甲冑や武器のコレクションは見応えがあります。

  • アッパー・バラッカ・ガーデン (Upper Barrakka Gardens):

ヴァレッタで最も美しい景色のひとつが楽しめるスポットです。庭園からは対岸のスリー・シティーズや雄大なグランド・ハーバーを一望できます。毎日正午と16時には、眼下のサルーティング・バッテリーから祝砲が打ち上げられ、多くの観光客で賑わいます。

スリー・シティーズ (The Three Cities)

グランド・ハーバー越しにヴァレッタの対岸にある、ヴィットリオーザ(ビルグ)、セングレア、コスピクアという三つの街の総称です。ヴァレッタ築城以前の騎士団の拠点で、より古く迷路のような細い路地が迷い込む趣き深いエリアです。ヴァレッタからはフェリーも出ており、船上からの眺めも楽しめます。

イムディーナ (Mdina) と ラバト (Rabat)

マルタ島の中央に位置する古都イムディーナは、「静寂の街」と称される城壁に囲まれた小さな町。車の通行制限があり、静かで落ち着いた雰囲気が漂います。中世の貴族の館が軒を連ねる狭い路地を散策するのがイムディーナ観光の醍醐味です。城壁の外側に広がるのがラバトで、使徒パウロが滞在したとされる洞窟や、初期キリスト教徒の地下墓地「聖パウロのカタコンベ」など、重要な宗教史跡が多数点在しています。

マルサシュロック (Marsaxlokk)

マルタ島南東部に位置する絵画のように美しい漁村です。毎週日曜朝に開かれるサンデー・マーケットが特に有名で、新鮮な魚介類や地元の特産品、お土産を求める人で賑わいます。港に浮かぶ「ルッツ」と呼ばれる船首に魔除けの「オシリスの目」が描かれたカラフルな伝統漁船の風景は、マルタを象徴する光景の一つです。

青の洞門 (Blue Grotto)

マルタ島南部の断崖絶壁に形成された海蝕洞窟群です。小型ボートに乗り洞窟内を巡るツアーが人気で、太陽光が石灰岩の海底に反射して洞窟内の海が神秘的な青色に輝く様子は絶景です。特に光が美しく差し込む午前中の訪問がおすすめ。なお、行動の手順として、ボートツアーは天候や波の状況によって中止になることもあるため、現地に着いたらまずチケット売り場で当日の運航状況を確認しましょう。

ゴゾ島:神話と自然が息づく島

マルタ本島からフェリーで約25分の場所にあるゴゾ島は、より素朴でのんびりした時間が流れています。日帰りでも十分楽しめますが、宿泊してゆっくりとその魅力を味わうのもおすすめです。

  • ヴィクトリア (Victoria) / ラバト (Rabat):

ゴゾ島の中心地。丘の上に聳える大要塞「チタデル (The Citadel)」は街の象徴的存在です。城壁の上からは、ゴゾ島の緑豊かな田園風景を360度パノラマで見渡せます。

  • ジュガンティーヤ神殿 (Ġgantija Temples):

「巨人の神殿」という意味を持つ世界遺産の巨石神殿群で、紀元前3600年頃に築かれました。エジプトのピラミッドやイギリスのストーンヘンジよりも古く、世界最古クラスの石造建築物の一つとされています。古代人がどのようにしてこれほど巨大な石を積み上げたのか、その歴史のロマンに思いを馳せることができます。

コミノ島:地上の楽園

マルタ島とゴゾ島の間に位置し、車のほとんど走らない小さな島。その唯一の目的は、透明度抜群のターコイズブルーの海です。

  • ブルー・ラグーン (Blue Lagoon):

コミノ島最大の魅力であり、マルタを代表する絶景スポットです。浅く波穏やかな入り江は天然のプールのような澄んだ水を誇り、その透明度は驚異的で、船が浮いているように見えます。夏場は非常に混み合うため、トラブル時の対応方法とは異なりますが、混雑を避けたい場合は朝一番の便か、シーズンを少し外した6月や9月の訪問を検討すると良いでしょう。

マルタでのアクティビティ体験!マリンスポーツから文化体験まで

美しい風景を眺めるだけでなく、マルタの自然や文化を体感できるアクティビティも旅の大きな醍醐味です。ここでは、マルタで楽しめる多種多様な体験をご紹介します。

地中海の宝庫!マリンスポーツの楽園

高い透明度と穏やかな波が特徴のマルタの海は、マリンスポーツには理想的な環境です。

  • ダイビング&シュノーケリング:

マルタはヨーロッパ有数のダイビングスポットとして評価されています。その理由は、水の澄み具合と多彩な水中景観にあります。洞窟やアーチ状の地形、そして沈められた沈船など、探検心を刺激するダイブポイントが豊富です。初心者向けの体験ダイビングも充実しており、ライセンスがなくても気軽に海中の世界に触れられます。特にゴゾ島の「ブルーホール」やコミノ島周辺は人気のスポットです。

  • カヤック&SUP(スタンドアップパドルボード):

エンジン音のない静かな海上で、自分のペースで進めるカヤックやSUPは、マルタの美しい海岸線を間近に楽しむのにおすすめです。絶壁や隠れた入り江を探検したり、ブルーラグーンの賑わいから離れてのんびりした時間を過ごしたりと、自由に満喫できます。

  • ボートツアー&クルーズ:

マルタの島々を効率良く、かつ優雅に巡るならボートツアーが最適です。なかでもコミノ島のブルーラグーンを訪れるツアーが特にポピュラーですが、ゴゾ島一周ツアーやサンセットクルーズ、プライベートチャーターなどさまざまなプランがあります。デッキで日光を浴びながら地中海の風を感じるひとときは格別です。

マルタ文化に深く触れる体験

海だけではなく、豊かな文化に触れることで旅の思い出がさらに深まります。

  • マルタ料理教室:

旅の楽しみといえば「食」。地元のシェフから伝統的なマルタ料理を学んでみませんか?国民的なスナック「パスティッツィ」作りや、ウサギ肉の煮込み料理「ストゥファット・タル・フェネック」など、地元の食材を使った家庭の味を体験できます。自分で作った料理を味わう時間は、かけがえのない思い出になるでしょう。

  • ワイナリーツアー:

マルタは古代からワインづくりの歴史がある国です。あまり知られていませんが、マルタ固有のブドウ品種である「Gellewza(赤)」や「Girgentina(白)」を使い、個性的なワインが産出されています。ワイナリー訪問では、ブドウ畑の見学やテイスティングが楽しめ、ワイン愛好家にはたまらない体験です。

  • ガラス工房見学:

イムディーナの近くには「イムディーナ・グラス」などのガラス工房が点在しています。職人が熱したガラスを巧みに操り、鮮やかな花瓶やグラス、アート作品を完成させる様子を間近で観察できます。光に照らされて輝くマルタガラスは、旅の記念品やお土産にぴったりです。

  • ハイキング&トレッキング:

春や秋の過ごしやすい季節には、ハイキングがおすすめです。マルタ島西部に広がる「ディングリ・クリフ」は高さ250メートルを超える断崖絶壁の名勝で、崖上から望む地中海は圧巻の景色。ゴゾ島の海岸線にも美しいハイキングコースが整備されています。

これらのアクティビティは、多くの場合、現地のツアー会社やホテルのコンシェルジュを通じて予約可能です。特に夏のハイシーズンは人気が集中しやすいため、あらかじめ日本からオンラインで予約しておくことをおすすめします。旅のプランにあなただけの特別な体験を加えて、充実した旅をお楽しみください。

マルタのグルメを堪能!おすすめ料理とレストラン

マルタの食文化は、その長い歴史を映し出す非常に独特なものです。地理的に近いシチリア料理からの影響を受けつつも、北アフリカやイギリスの食文化が融合し、独自の味わいを持つ料理が楽しめます。地中海で獲れた新鮮な魚介類や、太陽の恵みをたっぷり受けた野菜を活かしたマルタのグルメを、ぜひ心ゆくまで味わってみてください。

絶対に味わいたい!マルタのおすすめグルメ

マルタを訪れたらぜひ味わってほしい、代表的な料理や飲み物をご紹介します。

  • パスティッツィ (Pastizzi):

マルタの国民的ソウルフードです。パリパリとした薄いパイ生地(フィロ生地)で包まれ、中にはリコッタチーズかエンドウ豆のペーストが入ったスナック。街中に点在する「パスティッツェリア」という専門店で、一つ数十セントほどの手頃な価格で購入できます。朝食や軽食に、地元の人と一緒に熱々を頬張ってみてください。

  • ストゥファット・タル・フェネック (Stuffat tal-Fenek):

マルタの国民食とも言われるウサギの煮込み料理。赤ワインやトマト、ニンニク、ハーブでじっくり煮込まれたウサギ肉は非常に柔らかく、臭みがまったくありません。パスタのソースにしたり、メインディッシュとして提供されます。

  • アルヨッタ (Aljotta):

ガーリック風味が豊かな魚介の旨味たっぷりフィッシュスープ。トマトベースで、お米が入っていることもあります。仕上げにレモンを絞ってさっぱりいただくのがマルタ流で、前菜にぴったりです。

  • ブロンビョル (Brungiel mimli):

「ナスの詰め物」という意味の家庭料理。くり抜いたナスにひき肉やナスの身、パン粉などを詰めてオーブンで焼き上げる、素朴ながらも味わい深い一品です。

  • ランプーキパイ (Lampuki Pie):

秋(9月〜12月頃)に旬を迎える魚ランプーキ(シイラ)を使ったパイ。ランプーキとホウレンソウ、オリーブ、トマトなどをパイ生地で包み、焼き上げたマルタの秋の味覚です。

  • フトゥビラ (Ftira):

マルタ伝統のリング状のパンで、外はカリっと中はもっちりとした食感が特徴。これにツナやトマトペースト、オリーブ、ケッパーなどを挟んだサンドイッチ「ホブス・ビズ・ゼイト (Ħobż biż-żejt)」は、手軽で美味しいランチの定番メニューです。

  • マルタ産ワイン:

マルタでは質の高いワインも生産されています。固有品種のGellewza(赤)やGirgentina(白)は、地元料理によく合います。ぜひ料理と一緒に楽しんでみてください。

  • キニー (Kinnie):

マルタを代表する国民的ソフトドリンク。ビターオレンジとハーブで作られた炭酸飲料で、甘味の中にほのかな苦みが感じられる独特の味わいです。好みが分かれるかもしれませんが、マルタ訪問時にはぜひ一度試してみてください。

レストラン選びのポイント

マルタのレストランは、高級店からカジュアルなカフェまで多彩です。目的や気分に合わせて選ぶことが大切です。

  • エリアで選ぶ:

首都ヴァレッタやおしゃれなレストランが立ち並ぶスリーマ、ナイトライフが盛んなセントジュリアンには、多国籍料理店が豊富にあります。伝統的なマルタ料理を味わいたいなら、郊外の小さな町や漁村マルサシュロックのシーフードレストランがおすすめです。

  • 予約を活用する:

人気店は特に週末のディナー時が混み合います。行きたいお店が決まっている場合は、電話や公式ウェブサイト、オンライン予約サービスなどを使って、あらかじめ予約をしておくと安心です。

  • 口コミを参考にする:

Googleマップのレビューやトリップアドバイザーなどの口コミサイトは、レストラン選びに役立ちます。地元の人が高評価を付けている店は、美味しいことが多いです。

マルタのレストランでは、前菜、パスタ(プリモピアット)、メイン(セコンドピアット)のイタリア式コースでの提供が一般的です。ただし、一皿あたりの量が多めなので、シェアして複数の料理を楽しむのもおすすめです。

マルタ留学の魅力とは?語学学校の選び方と費用

温暖な気候と美しい海、そしてヨーロッパの歴史を感じられるマルタは、近年、語学留学の目的地として世界中から注目されています。ここでは、マルタ留学が人気を集める理由、その魅力や語学学校の選び方、費用について詳しくご紹介します。

なぜマルタ?語学留学先としての魅力

マルタが留学先として選ばれる理由は多岐にわたります。

  • ヨーロッパで英語が学べる環境: マルタの公用語は英語であり、ヨーロッパ文化に触れながら高品質な英語教育を受けられます。
  • 多国籍で国際的な環境: イタリア、フランス、ドイツ、スペインなどヨーロッパ各国から来る留学生が多数を占め、多様な国籍の仲間と交流することで、英語力だけでなく国際感覚も磨けます。
  • 費用面での魅力: アメリカ、イギリス、オーストラリアといった他の英語圏の国々に比べて、学費や生活費が比較的リーズナブルです。
  • 治安の良さと過ごしやすい気候: マルタはヨーロッパ内でも治安が良い国として知られています。また、一年を通して温暖な気候が続き、心身ともにリラックスして学習に集中できる環境が整っています。
  • 観光と学びの充実: 授業後や週末には、世界遺産の街並みを散策したり、青く美しいビーチでリラックスしたりでき、勉強とリフレッシュを両立できる点が大きな魅力です。

語学学校の選び方と手続きのポイント

マルタには50校以上の語学学校があり、自分に合った学校選びが留学成功の鍵となります。

学校選びのポイント

  • 立地条件: 学校があるエリアは重要です。賑やかなナイトスポットが多いセントジュリアン、ショッピングや飲食店が充実したスリーマ、静かな小規模の町など、自分のライフスタイルに合う場所を選びましょう。
  • 学校の規模と国籍バランス: 大規模な学校はアクティビティが豊富で施設も充実しています。小規模校はアットホームな雰囲気で教師と生徒の距離が近いのが特徴です。日本人が少ない環境を望む場合は、学校の国籍割合を事前に確認すると良いでしょう。
  • コース内容の種類: 一般英語の他に、ビジネス英語、IELTSやケンブリッジ英検などの試験対策、長期的なアカデミックコースなど、目的に応じた多様なコースが揃っています。
  • 滞在形式の選択肢: ホームステイ、学生寮(レジデンス)、アパートシェアなどから選べます。地元の家庭での生活を希望する方はホームステイ、留学生同士の交流を重視する方は学生寮がおすすめです。

留学手続きの流れ

以下の手順で準備を進めます。

  1. 情報収集と比較検討: 留学エージェントに相談したり、Study in Maltaなどの情報サイトを活用し、複数の学校を比較しましょう。
  2. 学校決定と申し込み: 希望の学校、コース、滞在期間、滞在方法を決めたら、学校の公式サイトやエージェントを通じて申し込みます。
  3. 費用の支払い: 学校から請求書が届いたら、指定された方法で学費や滞在費を支払います。
  4. 航空券と保険の準備: 入学許可証を受け取った後、航空券の手配と海外留学保険の加入を進めます。
  5. ビザ申請(該当する場合): 90日以内の滞在なら日本のパスポート保持者はビザ不要です。91日以上の長期留学では現地で滞在許可を申請する必要があり、学校がサポートしてくれることが一般的です。

留学にかかる費用の目安

留学費用は選ぶ学校やコース、滞在形式、生活スタイルによって差がありますが、おおよその目安は以下の通りです。

  • 1ヶ月あたりの費用目安: 約30万円〜50万円
  • 内訳の一例:
  • 授業料: 10〜15万円
  • 滞在費: 8〜15万円(ホームステイや寮によって異なります)
  • 航空券代: 15〜25万円(往復)
  • 生活費・交際費: 5〜10万円
  • 海外留学保険: 1〜2万円

費用を抑えるポイントとしては、航空券の安いオフシーズンを選んだり、滞在費の安い学生寮を利用し自炊を心がけたりする方法があります。マルタでの留学経験は、語学力の向上はもちろん、生涯にわたる貴重な財産になるでしょう。

マルタ旅行の費用はどれくらい?予算を抑えるコツ

魅力あふれるマルタですが、旅行費用が気になる方も多いでしょう。ここでは、5泊7日をモデルケースに、費用の内訳と予算を賢く節約するためのポイントをご紹介します。

5泊7日マルタ旅行の費用内訳と目安額

旅行スタイルによって金額は変動しますが、一般的な目安は以下の通りです。

  • 航空券: 15万円〜25万円

日本からの直行便がなく乗り継ぎが必要なため、航空券代は全体の大きなウェイトを占めます。利用航空会社や時期、乗り継ぎ時間によって価格は大きく変わることがあります。

  • 宿泊費(5泊分): 2.5万円〜15万円
  • ホステル・ゲストハウス:1泊約5,000円〜
  • 標準的なホテル(3つ星クラス):1泊約15,000円〜
  • リゾートホテル・高級ホテル(4〜5つ星):1泊約30,000円〜

宿泊エリアによっても料金は異なり、セントジュリアンやスリーマは比較的高価ですが、ブジッバやゴゾ島は比較的リーズナブルな宿が見つかりやすいです。

  • 食費(6日分): 3万円〜6万円

1日あたり約5,000円〜10,000円が目安です。パスティッツェリアでの軽食やスーパーマーケットの利用で節約しつつ、レストランでのディナーを楽しむなど、メリハリをつけるのがおすすめです。

  • 現地交通費: 5,000円〜1万円

主にバス利用の場合の目安です。タクシーやツアーを多用するとこれ以上の費用になることがあります。

  • 観光・アクティビティ費: 1.5万円〜4万円

有料施設の入場料やボートツアー、ダイビングなどアクティビティ参加時の費用です。

総額の目安

  • エコノミープラン: 25万円〜

(ホステル利用、食事は自炊や軽食中心)

  • スタンダードプラン: 30万円〜40万円

(スタンダードホテル利用、レストランでの食事を楽しむ)

  • ラグジュアリープラン: 50万円〜

(リゾートホテル利用、アクティビティやグルメを存分に満喫)

上記はあくまで概算です。お土産やショッピング代は別途ご用意ください。

旅の達人が教える!予算を節約する5つのコツ

少しの工夫で旅行費用は大幅に節約可能。賢く予算をコントロールし、その分を現地での体験に充てましょう。

  1. オフシーズンを狙う:

航空券や宿泊費が最も高くなるのは7月〜8月の夏のピークシーズンです。比較的価格が抑えられ、気候も快適な4月〜6月や9月〜10月が狙い目です。冬のオフシーズンはさらに安くなりますが、天候の変動に注意してください。

  1. 早期予約&比較検討を徹底する:

航空券は出発日が近づくほど高額になる傾向があります。旅行日程が決まったらできるだけ早めに予約しましょう。また、航空券比較サイトを活用して、複数の航空会社や乗り継ぎルートを比較することで、より格安のチケットを見つけやすくなります。

  1. バス乗り放題カードを活用する:

マルタでの移動は路線バスが主流です。観光客向けの「Tallinja Card Explore」は、7日間21ユーロでマルタ島・ゴゾ島のバスが乗り放題となりお得です。都度1回券を買うよりも経済的です。

  1. 食事は上手にメリハリをつける:

毎食レストランにするのではなく、ランチはパスティッツィやフトゥビラのサンドイッチ、スーパーで買ったパンやハム、チーズ、フルーツで軽く済ませるのがおすすめです。夕食は少し贅沢して気になるレストランで楽しむなど、食費にメリハリをつけてコントロールしましょう。

  1. 無料スポットを満喫する:

マルタには入場料がかからない観光地が豊富です。ヴァレッタやイムディーナの旧市街を散策したり、アッパー・バラッカ・ガーデンからの眺望を楽しんだり、美しいビーチでゆったり過ごしたりと、費用をかけずに魅力を堪能できます。

これらのポイントを取り入れて、賢く満足度の高いマルタ旅行を実現してください。

マルタへのアクセス方法と現地での移動手段

日本から遠く離れた地中海の島国、マルタ。どのようにして行くのか、そして現地での移動手段は何があるのか。ここでは、マルタへのアクセス方法と、島内での効率的な移動方法について詳しくご紹介します。

日本からマルタへのフライト

残念ながら、2024年現在、日本からマルタへの直行便はありません。そのため、最低1回はヨーロッパまたは中東の主要都市で乗り継ぎが必要です。

  • 主な乗り継ぎ地:
  • ヨーロッパ経由: イスタンブール(トルコ)、フランクフルト(ドイツ)、ローマ(イタリア)、パリ(フランス)、アムステルダム(オランダ)などが挙げられます。
  • 中東経由: ドバイ(UAE)、ドーハ(カタール)などがよく利用されています。
  • 主な航空会社:

ターキッシュエアラインズ、エミレーツ航空、カタール航空、ルフトハンザドイツ航空、アリタリア-イタリア航空(ITAエアウェイズ)、エールフランス航空などがあります。

  • 所要時間:

乗り継ぎ時間を含めると、片道でおよそ15時間から20時間程度が目安となります。

マルタ島内・ゴゾ島での交通手段

マルタ国内の移動は公共交通機関が充実しており、旅行者でも比較的スムーズに利用可能です。

路線バス

マルタ島とゴゾ島の隅々まで路線が張り巡らされており、最も手軽でリーズナブルな移動手段となっています。運営はマルタ公共交通(Malta Public Transport)が担当しています。

  • 料金とチケット:

現金で乗車時に支払うことも可能ですが、交通カード「Tallinja Card」の利用が圧倒的にお得で便利です。

  • Explore Card: 7日間、マルタ島とゴゾ島のバスが乗り放題で21ユーロ(子ども用は15ユーロ)。空港や主要バスターミナルにある券売機や窓口で購入できます。
  • 12 Single Day Journeys Card: 12回分の乗車券で15ユーロ。短期間の滞在やバス利用が少ない場合に向いています。
  • 利用方法:

バス停では、乗車したいバスが来たら手を挙げて合図し、降車時には車内の降車ボタンを押します。

  • 注意点:

マルタのバスは時間通りに来ないこともあり、特に夏のピークシーズンは満員で乗れずに通過される場合もあります。スケジュールに余裕を持って行動すると安心です。最新の路線や時刻表は、Malta Public Transport公式サイトでチェック可能です。

フェリー

島と島、または湾を挟む街同士を結ぶフェリーは、バスよりも速く移動でき、船上からの眺めを楽しめる魅力的な交通手段です。

  • 主な航路:
  • マルタ島 ⇔ ゴゾ島: チェルケウア港(Cirkewwa)とゴゾ島のイムジャール港(Mġarr)を結ぶ「Gozo Channel Line」が主な航路で、所要時間は約25分です。ヴァレッタから直接ゴゾ島へ渡る高速フェリーも利用できます。
  • スリーマ ⇔ ヴァレッタ: 湾を横断する航路で約10分。バスよりも早く移動でき、ヴァレッタの美しい景観を海上から楽しめます。
  • スリー・シティーズ ⇔ ヴァレッタ: 同じく約10分で、伝統的な小舟「ダグイサ」に乗ってのんびりと行き来することも可能です。

タクシー・配車アプリ

バスの運行外や荷物が多い場合には便利な手段です。

  • 配車アプリ:

マルタでは「Bolt」「Uber」「eCabs」などの配車アプリが普及しています。アプリ上で目的地を設定すると事前に料金が確定するので、安心して利用可能です。空港や市内の移動に非常に適しています。

  • ホワイトタクシー:

空港やホテルに常駐している公式タクシーで、メーター制ですが、乗車前に料金を確認しておくことをおすすめします。

レンタカー

自由な行動範囲を広げ、時間を気にせず観光したい人にはレンタカーが向いています。

  • 注意点:
  • マルタは日本と同様に左側通行・右ハンドルのため、ドライブしやすい環境です。
  • 一方で道幅が狭く、特に中心街は交通量が多く一方通行も多いので、運転は慎重に。ラウンドアバウト(環状交差点)のルールに慣れていないと戸惑う場合もあります。
  • 国際運転免許証の所持が必要です。
  • トラブル対策: 万一の事故や問題に備えて、フルカバーの保険加入を強く推奨します。

以上の交通手段をうまく活用することで、マルタ旅行をより快適かつ効率的に楽しむことができます。あなたの旅のスタイルに合った移動方法を選び、地中海の美しい島々を思う存分満喫してください。

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この記事を書いた人

子供の頃から鉄道が大好きで、時刻表を眺めるのが趣味です。誰も知らないような秘境駅やローカル線を発掘し、その魅力をマニアックな視点でお伝えします。一緒に鉄道の旅に出かけましょう!

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